商品価値

Mar22_020 土曜日に,注文していたテレビが届く.

 テレビはあまり見ないのだけれど,朝晩のニュースと土曜日の『イロモネア』を見るために購入した. 

 届いたテレビをセッティングして電源を入れてみると,『王様のブランチ』が放送されていた. これは毎週土曜日に関東圏だけで放送されている番組で,関西では見ることができない. すごく久しぶりに司会の優香ちゃんを見た. 前に『王様のブランチ』を見たのは3年前になると思うけれど,あれから3年が過ぎても優香ちゃんはやっぱりかわいかった. 何となく性格も良さそうで,優香ちゃんのことを「嫌い」という日本人はいないのではないだろうか. そして,優香ちゃんはただかわいいだけではなく,MCとして番組の進行もできる力を持っているという点で,タレントとしての商品価値は極めて高い,といえる. 「優香ちゃん」という商品の可能性を発掘し育て上げた人々の才能も評価に値すると思う. なんで優香ちゃんの評論をしているのかよく分かりませんが. 

『王様のブランチ』を少しだけ見てから,新宿まで出かける. 前に勤めていた大学の卒業生のヤスさんと3時に新宿駅南口で待ち合わせ. 3時まで少し時間があったので,ルミネの中をぶらぶらする. 春物のかわいい服やアクセサリーがあふれていて,どれもこれもみんな欲しくなってしまう. 日本には「物」があふれているので,「所有していないもの」への欲望に灼かれ消費行動がドライブされがちである. 自分が「所有していないもの」にはどんなものにもそれなりの商品価値があるように思えてしまう. ハワイでは「物」がなかったので,「所有していないもの」に気づかされることもなかったし,商品価値について考えることもなかった. 服はTシャツとジーンズでよかったし,靴はサンダルでよかった. しかも一年中である. ラクチンだったと思う. 

新宿駅南口でヤスさんと会って,"TO THE HERBS"というカフェに行き,バナナとチョコのティラミスパフェを食べる. とてもおいしい. パフェなんていう食べ物もハワイにはなかった. すごく久しぶりだっただけに余計においしく感じた. ヤスさんはイチゴのパフェを食べていた. 店員さんおすすめのイチゴ・パフェ. ちょうどイチゴの季節なのでイチゴ・フェアをやっていたのである. イチゴじゃーイチゴ祭りじゃ. こういう「なんちゃらフェア」というのも,日本の飲食店でよく見られるイベントだ思う. さつまいもフェアとかじゃがいもフェアとかさといもフェアとか. イモばっかりかい. クロネコフェアとか. 宅急便かい. よく分かりませんが. この多種多様な「なんちゃらフェア」も,日本にいろいろな「物」があふれている証拠であろう.

Feb13_014 それはさておき,ヤスさんは昨年9月に某大学を卒業した人で,この春から広告代理店に勤めることになっている. 発想が豊かな人で,いつもすごくおもしろいエッセイを書いていたので,広告代理店というのはヤスさんが自分の才能をどんどん発揮できる職場だと思うし,そのうち,ソフトバンクの「お父さん」に負けないCMキャラクターをヤスさんが生み出してくれるのではないかとわたしは期待している. あの「白い犬」のお父さんのことを嫌いという日本人もあまりいないような気がする. 白い犬がただの白い犬ではなく一つの商品になっている. わたしも,お父さんストラップが欲しくてソフトバンクの携帯を買ったくらいであるし. このストラップは背中のところを押すと,「言ってることがわからん!」と怒るお父さんの声が聞こえてくる. その後,「カーツっ,カーツっ,喝!」とお父さんに喝を入れられるのである. ストラップといっても,ただのストラップではないのである.   

ヤスさんと広告代理店の採用面接について話をしていたときに,ヤスさんが「広告会社の面接ですから,まず,自分自身を『商品』として『広告』できなければいけません」と語っていたのが印象に残った. 自分という人間がいかに価値があるかを聞き手にアピールするというのは,言うまでもなく面接において一番大切なことであるけれど,自分という人間を「商品」に見立て「広告」するという考え方がおもしろいと思った. そして,自分自身をふりかえって,自分という人間にはどのくらいの商品価値があるのだろうかと考えてしまった. 自分にしかできない仕事というのは今のところないし,自分の代わりなんていくらでもいそうである. 自分の商品価値をもっと高めたいと思った. それにしても,「最近の若いモンは…」と文句を言う大人たちが多いけれど,「最近の若いモン」で若いモンを一くくりにするのはよろしくないということをヤスさんと話をして改めて感じた. 最近の若いモンの中でも,ヤスさんのように,大人よりも物事をしっかり考えて真面目に生きている若いモンもいるのである. 何でもかんでも一くくりにしてしまうと,その中の「個人差」とか「個人の価値」が見えなくなってしまうので危険だと思う. カーツっ,カーツっ,喝!

WBC (World Baseball Classic) ではサムライJAPANが活躍している. WBCを通して,日本の野球選手の商品価値もどんどん高くなっているのだろうと思う. それにしても,WBCのルールというのは分かりにくい. この前,韓国と対戦して負けたと思っていたら,また韓国と対戦するといい,また負けたと思っていたら,また韓国と対戦するといい,そして,今度はやっと日本が勝ったと喜んでいたら,また韓国と対戦するという. というかまた韓国かい. というか,どんだけ敗者復活戦やってるねん,とどうしたってツッコミを入れずにはいられないのである. この複数回にわたる敗者復活戦は,昨今の日本の私立大学の入試制度と似ているような気がする. 昨今の日本の大学は,AO入試をはじめ,一般入試にもA方式,B方式,C方式と様々な入試のオプションを用意しており,A方式で不合格ならB方式,B方式が不合格ならC方式というように,まるで起き上がりこぶしのごとく,何度も何度も出願ができるシステムになっているのである. 最近は,D方式,E方式も出てきているというし,このままだとZまで行ってしまうのではないかと思わせる勢いである. A,B,Cの併願も可能であり,「最大で8回の出願が可能です」なんて宣伝をしている大学もあるという. もうそこまできたら,「生徒随時募集中」とかにしたらいいんじゃないでしょうかね. というか,ヤマハ音楽教室かい. 体験レッスン受付中!とか言うんかい. 敗者復活戦があまりに多いというのもどうなのでしょうか,という気がします. 勝負事というのは「一発勝負」という側面があるからおもしろいのだと思うし,だからこそ勝利者の商品価値も高まるという気がする. 

Mar22_009_2  日曜日に,注文していた白いクラークチェアが届いた. これで仕事ができる環境が整った. この白いクラークチェアは,見た目シンプルな作りになっているけれど,組み立てるが結構大変で,ヘロヘロになった. でも,座り心地がよく,仕事もはかどりそうで,ヘロヘロになって組み立てるだけの価値はあった. どんなものも手に入れたいと思ったらその代価を伴うということだろう. 自分の商品価値を高めたければ,もっと努力しろということだろう. 

 商品価値について考えた春のひととき.

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幸運を呼ぶ四つ葉のクローバー

Mar19_002 新天地に引っ越してきて一週間が過ぎようとしている.

 部屋は8割方片付き,徐々に自分の空間が完成しつつある. 自分で自分の空間を作り出す作業は,真っ白なキャンバスに絵を描く作業と似ているような気がする. そう思うと,力仕事も結構楽しめる.

 出窓のところに,四つ葉のクローバーを置いてみた. お部屋が明るくなったし,何か幸運が訪れそうな気がしてきた. このクローバーは花屋さんで,「幸運を呼ぶ四つ葉のクローバー」という名前で売られていたのである. 植木鉢に付いていた解説には,「四つ葉のそれぞれの葉は,希望,幸福,愛情,健康を表し,四枚そろって"True Love (真実の愛)を表すといわれています」と書かれていた. なんかよく分からない説明だが(なぜ希望と幸福と愛情と健康がそろうと"True Love"(真実の愛)になるのか,その論理関係が不明),とにかく幸運を呼んでくれて,しかもそれが"True Love(真実の愛)"につながるのなら…ということで迷わず買ってしまった. というか,"True Love(真実の愛)"って何じゃという気もするのだが. そんなものがあるのかどうかわたしはよく知らないのだが,もしあるのだとしたらちょっと経験してみたい気もする. 四つ葉のクローバー頼みかい. というか,乙女かい. ぶー.

新しい家具も購入した. デスクとキャビネットと本棚の色は白でそろえてみた. 「白い家具で彩られたお部屋」というのに憧れていたのである. リカちゃんハウスではないんですけどね. しかし,購入した白い家具はすべて「組み立て式」で,購入したのはいいものの,家に持って帰って組み立てるのが結構大変だった. 説明書を読みつつ,軍手をはめ,ドライバーを握り,一つ一つネジを回し,固定していく. 中学生のときの技術の授業を思い出した. 自慢じゃないが,家庭科より技術の方が成績は良かった. いきなりミシンでスカート縫えと言われましても. 裾がいい具合に広がらなくて,四角いスカートになってしまった記憶があります. 四角いスカート作りよりも,金槌でトンカン叩いて椅子なんかを作るほうがうんと楽しかったですね. しかし,白い家具組み立て作業では,側板と天板を間違えて,途中まで組み立てたものを解体してまた最初からやり直しなどという,どんくさい場面もあった. というか側番と天板間違えるなよちゅう話です. そんなドジもしつつ,数時間かけて白い家具が完成したときには,あまりの喜びと達成感で,「よっしゃー」と高い声をあげてガッツポーズしてしまいましたね. そのうち勢いあまって「よっしゃー」が「サーッッ」になってしまったりして. 福原愛ちゃんかい. というか,卓球してるんじゃないんですけどね. 変な人. サーッ.

そんなふうに自分の空間作りをしているうち,時は流れ,外はすっかり春めいてきた. ここ数日は5月上旬並みのポカポカ陽気の日が続いている. こんなにやわらかな春の陽射しに包まれていると,昼間からビールでも飲みたい気分になってしまう. ビールじゃー,ビールを持ってくるのじゃー,と叫びたくなってしまう. 春は危険である. 今日はお休みだったので,昼間から本当にビールを飲みたくなってしまった. ビールじゃー,ビールを飲むのじゃ. 春は危険だ. なんだか言ってることがただのおっさんです. もちろん,昼間からそんなことはしませんでしたが. 

Mar19_014  ビールを飲む代わりに,今日は転居に伴う様々な事務手続きを済ませてきた. 区役所に行って転入届を出し,警察署に行って運転免許証の住所変更をし,勤め先の大学に「転居と着任に関わる書類」を送ったりした. そして,市立図書館に行って,図書カードを作ってもらい,早速,本を借りたりした. 今回暮らすことになった街は,最寄の駅近くに,区役所,警察署,消防署,図書館,文化センターなどあらゆる公共施設が集まっていて,非常に便利である. 中でも駅前に図書館があるというのがうれしい. 駅の南側には,比較的大きなショッピングモールがいくつかあって,お買い物も楽しめる. コープさんがあるので,「おうちコープ」という宅配サービスを申し込んできた. 注文していたものを毎週決まった日に自宅に届けてくれるらしい. 平日は買い物に行く時間がないし,不在でも玄関に置いていってくれるというのがありがたい. 専用のクーラーボックスに入れてくれるらしいが,ノラネコに襲撃されないか心配ですが. おうちコープ担当のタケダさんは市原悦子によく似たしっかり者の女性だった. 「ここに来る前はどこにいらっしゃったのですか?」とたずねられたので,「ハワイに住んでいました」と答えると,「あらまぁ,ハワイ.私もヴァカンスでハワイは何度か行ったことがあるわよ.おほほ」とおっしゃっていた. そうですか,ハワイには何度も. それより,市原悦子似のタケダさんから「ヴァカンス」ってことばが出たところに反応してしまいました. ヴァカンス. この「ヴァ」ってのがポイントです. よく分かりませんが. 水着姿とか想像してしまいました. わぉー

この街で楽しく暮らせそうな気がしてきた.

四つ葉のクローバーも大切に育てようと思う.

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