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新しい季節


今月は出張が多くて土日も仕事という日が多かったのですが,今日は久しぶりに何もないゆったりした日曜日でした.


マンションから景色をゆっくり眺める余裕もなかったのですが,久しぶりに外を見ると,裏の山が若葉のみずみずしい緑であふれていたり,空の色がはっとするような鮮やかな青色になって,向こうに広がる大阪湾の景色がよりダイナミックなものに見えたりして,時々心にぽっかり穴があいたような気持ちになって,時間が止まってしまったような感覚になることがある中で,それでも時間は確実に流れていて,新しい季節が訪れようとしているのだなと改めて感じました.

海と山が見えるこの場所で生活を始めて1年半. 神戸に転居し,環境が変わって毎日が新しい経験だったからかもっと長い年月が流れたような気がしますが,まだ1年半. 時間ばかりが過ぎて,いつの間にか朝がやって来る. 空を見上げることも忘れてしまいがちな毎日でしたが,海と山が見えるこんなにいい環境で毎日を暮らせることに感謝しないのはもったいないな...と思いました.


今日見えた景色を写真におさめておくことにしました.

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連休ですが,明後日は,共通教育のオムニバス形式(複数の講師が毎週交代で講義を担当する)の講義を担当することになっています. しかしながら,授業名が「XX大学の研究の最前線」という,私のようなヘナチョコ研究者に似合わないネーミングであり,今から恐怖におののいております. しかも,これまで「重力波はなぜ面白いのか」(理学部の先生),「世界に広がる河川流画像解析技術の開発」(工学部の先生)といった,まさに「研究の最前線」的な授業が続いた翌週がわたくしという不運きわまりない順序です. しかし,理系だけではなく文系でもこんなに面白いリサーチがあるんですよということが少しでも伝わるような「最前線」の講義になるよう,最大限に努力したいと思います. 
 

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無限の探求

今学期,大学院の演習で,「質的研究法 (Qualitative Research Methods)」を担当することになりました.


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質的研究の実践の経験はありますが,学生向けに講義を担当するのはこれが初めてなので,15週間の授業プランとシラバスから,講義のスライドやワークシートにいたるまで,すべてゼロからのスタートです.

毎週かなりの量のリーディングを課しているのですが,それでも学びたいという熱意のある院生が4人履修してくれることになりました(初回のオリエンテーションはもっとたくさんいたように思いますが...).学生の国籍は,日本,中国,アメリカ,モーリタニアと多国籍で,授業はほぼ英語で進めることになりました. 

学生にリーディングを課したということは,当然のことながら教員の私もそれを読んでいかないといけないのですが,加えて講義スライド作る作業もあり,3週目にしてすでにヒーヒー言っております(泣).


でも,研究方法の理論的枠組みの本や論文を改めてじっくり読み返しながら(大学院生の時以来かもしれない),再発見したり再確認したりすることが多く,非常に良い勉強になっています.


勉強というのは果てしのない探求だなあとしみじみ思います.「大学教員になる」という運をつかむことには成功したけれど,ほんのスタートラインに立っただけのこと. 知識は増えても,本を読む度に自分がいかに知らないかを痛感させられるし,研究歴や教育歴が増えても,今でもやっぱり悩み,もがき,苦しんでいます. でも,最終的な答えが出るか出ないかわからない無限の探求であるからこそ,続ける意味があって,だからこそ,大学とか大学院といった場所があるのかもしれないな,と最近そんなことを思います. この無限の探求の前では大家も初心者もなく,教員は「こうしなさい」と決めつけたり一つの答えを教えるのではなく,「こういう状況だったらどうする?」と問いかけ,一緒に考える,あるいは「取り組み方」を伝える,教員にできることはここまでではないかなと. でも,これは一つの答えを教えることより,とても難しいことではあります.


勉強や研究が果てしのない探求であることと同様に,一人ひとりの生活の中にも,どうにもならないもの,どうしようもできないことってあると思います. それに打ちのめされる体験を反芻しつつ,それでもその中に一条の光を見つけだそうとすることが,与えられた人生を生き抜くということなのかもしれません. 暗黒時代が長く続いても,時間はかかっても,いつの日か一条の光を見つけ出せる日が訪れて,そのときに自分の余白というか糊代が拡がっていればいいなあと.


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衝撃的なパン

同僚のアメリカ人の先生から,手作りのパンを差し入れしていただきました.


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これって何かなと思って「カニですか?」と質問したら,「違う,クワガタだ」とのこと(汗).


なんでクワガタにしたのかなあ(お腹の中に入ってしまったらカニでもクワガタでも普通のチョコパンでも結局同じなのになあ)...とかいろいろな疑問が頭の中をかけめぐりましたが,忙しい合間をぬってクワガタパンを焼いてくださった先生の気持ちがうれしかったです.


でもごめんなさい,怖くて食べられない(泣).

衝撃的過ぎたので紹介してみました(悪意はありません).


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すきま時間で

本年度二回目の会議で,今週末もこの場所にやって来ました.


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長期間の出張が毎月何回もあるのは大変そうだなあ…と思っていましたが,自宅を離れてホームマネージメント業務から解放されることで,意外と「すきま時間」が確保できることに気がつきました.


外食になるのでお料理をしなくていいし,お皿やお鍋を洗わなくて済むし,窓ふきをしなくていいし,洗濯機を回して洗濯物を干さなくてもいいし,何より,ホテル滞在なので,不在の間にベッドメイキングの方がお部屋を掃除してくれていて,戻るとお部屋がきれいになっているという有り難さ. すごい! 


これらの諸々のホームマネージメント業務に,普段は意外と時間を割いていたのだなあ…と改めて気づきました. 


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ホテルの近くに,居心地のいいカフェがあって,コンセントも使えるので,夜はここにMacを持ち込んで,少し仕事をしてからお部屋に戻るようにしています. 自宅の近くには夜遅くまで開いているカフェがないので,こういうカフェが滞在先の近くにあることも,出張のメリットなのかなと気づきました. 


カフェで仕事をしていると,隣のテーブルにいた女子大生二人の会話が耳に入ってきました. 今年就職活動を始める二人らしく,希望職種は二人とも,航空会社なのだそうだ. (というか盗み聞きはあきませんな) 自分も同じ年齢の頃に,フライトアテンダントを志したことがあり,今も昔もやっぱり飛行機に乗るこのお仕事って女子大生が憧れる職業なのだなあ…と少し感慨深い気持ちになった盗み聞き野郎です. 


21歳の頃にフライトアテンダントを目指した自分も,いろいろな紆余曲折があり,現在の職業に就き,こうして毎月この場所に出張に来るようになりました. もしフライトアテンダントになっていたら,今,こうして出張でこの場所に来ることもなかったのでしょうし,あの仕事もこの仕事もできていなかったのだろうと思うと,やはりこの道に進んでよかったのかもしれないと思ったりしました. 盗み聞きが,自分の人生を振り返る思わぬ機会となりました.


ところで,女子大生の会話のディスコース分析をしていますと(ガチの盗み聞き),「それな!」という語がかなり高い頻度で登場することに気づきましたが,「それな!」ってどういう文脈で使う単語なのでしょうかね.


この三日間の会議もなかなか濃厚になりそうですが,「すきま時間」というごほうびが得られたことに感謝して,出張期間を充実させたいと思います. それな!

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Things happen for a reason

新年度,最初の大きな仕事がひとまず終わりました. 東京の某所で3日間の会議.


大学教員になって様々な仕事を経験してきましたが,本年度担当するこの仕事は,まったく未知の領域. 何から始めていいのかさっぱり分からず,とりあえず,今回は,経験者の先生方のやりとりを聞くだけで終わってしまいました. まさかの「貢献度ゼロ」の展開... いらねーって言われそう(笑).


しかし,貢献できなかった割にはものすごい疲労感でグッタリ. 大学を卒業したばかりの新卒の新入社員が初出勤した日ってきっとこんな気持ちなのかもしれない.


仕事中,なんで引き受けてしまったんだろう...という後悔の気持ちがついつい出てきてしまうのを抑えることもエネルギーが要った. 自分の成長のためにチャレンジングなことをあえて選ぶようにしてきたつもりだが,今回はなぜこんな気持ちになってしまうのだろう. 


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たぶん,年月の経過とともにある程度の経験値ができ,大学の中の仕事にも慣れてきて,ここ数年は,いろいろな仕事が自動化・ルーティン化されてきていたのかもしれない. 新しい仕事であったとしても,何となく経験値でてきてしまうレベルのことが多かったように思うし,もしかすると,無意識に,何となく経験値できてしまうレベルの仕事しか選んでこなかったのかもしれない. 


今回の仕事のしんどさは,気づかないうちに「無難志向」になっていた自分に起因するのかもしれない. だから,怠惰になっていた自分にカツをいれるため,東京で戦ってこい!という意味で神様がこの仕事の機会を与えてくださったのだ(たぶん). というか,神様って…(突然クリスチャンになる人)


Things happen for a reason (理由があって物事は起こる)


という言葉があります. これまでの人生を振り返っても,その時は無関係のように見えていたことでも,後になって一本の線でつながるということが多かったように思います. その時はしんどいと思ったことでも,後になって選択肢が増えたり,素敵な人に出会う機会となったりで,必ず良いことにつながる. 物事にはちゃんと理由があるのですね.


今回の仕事も理由があって自分に与えられたのかなと思います(と思うようにします). 数年後振り返ったときに「最初はしんどかったけどやってよかった」と思えますように(と思うようにしないと). そのために最初はしんどい日が続くかもしれませんが,努力あるのみですね(はい).

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仕事の合間をぬって,春の表参道をお散歩してきました. メロンクリームソーダの美味しさにこの歳になって開眼いたしました. 

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Fake it till you make it

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明日から新年度が始まります.


ここ数年,年度が変わるごとに,新しく,そして自分にとっては大きな仕事が舞込むようになっていて,毎年この時期には,期待よりも不安の方が大きい前日を過ごしていて,でもとにかく前に進むしかないという気持ちで,余裕のあるフリをして,必死でその「余裕な自分」に追いつくよう努力する,そんなふうに新年度を迎えて来たように思います.


振り返れば、ハワイ大学から帰国して東京の大学に就職したときには,こんなブログを書いていたし,その後,福岡県内の大学に転出したときには,こんなブログを書いて決意表明をしていました. こうやって振り返ってみると,新しい年度ごとに,新しい経験をさせていただき,それを通して,自分の「のびしろ」が広がってきたように思います. といっても,わたしのようなヘナチョコ学者ののびしろですから,たいした広がりではないのですけれども. クク.


今年,2018年度も,自分にとっては初めての,そして割と大きな仕事が舞込んで来ました. 尊敬する恩師の先生が直々にオファーをくれたのだけれど,「いまの自分の実力で,こんな大役が務まるのだろうか」というのが,最初の正直な気持ちでした. でも,尊敬する先生が「自分の後任はあなたしかいない」と言ってくださったことで,もはや断る理由はなくなっていました. 心の中はビクビクだったのですが,オファーを受けて数分後には「やります」と返事をしていました.


「Fake it till you make it」  


という言葉があります. 日本語だと


「できるようになりたかったら,できるふりをしろ」


という訳になるでしょうか. 「無理かもしれない」と思える目標でも,とにかく「できるふり」をして努力してみる,ありとあらゆる手段を使って「できる」に近づくよう努力する. この努力の継続と繰り返しが自分をどんどん大きくする,ということです.


私のようなヘナチョコ研究者であっても,人には恵まれていまして,周りには,年上に限らず年下の方も含めて非常に素晴らしい研究者の方々がたくさんいます. その方々の仕事への取り組み方をみていると,共通しているのは,この「Fake it till you make it」という考え方があるように思います. みなさん共通しておっしゃるのは


「最初から完璧にできる人なんていない.経験を通して成長する.だから,尻込みそうになる仕事でも,機会をもらったらとりあえずやってみる」


ということです.

プロである以上,「できるふり」をしたからには,本気になって,ありとあらゆる手段を使って「できる」に近づくよう努力しなければいけません. プロと呼ばれる人たちは,おそらくみんなこうやって自分ののびしろを少しずつ広げていっているのだと思います. 

といいつつ,実は,早速数日後から始まる大きな仕事を前に,マイナス感情で押しつぶされそうになっています(いつもながら超マイナス思考!). なので,ここに文字化することで,自分を奮い立たせています.

Fake it till you make it.

できるフリをして,とにかくがんばります. 


みなさまにとっても,実り多い,素晴らしい一年になりますように. いえ,そういう一年にしていきましょう.


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