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意味付け

お盆中に仕事が入っていたので,19日から21日まで振替休暇をいただいて,神戸に帰省していました.


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普段はJRを使っているのですが,今回は姫路に行く用事があって,何年かぶりに山陽電車に乗りました.

神戸では乗客のほとんどをJR西日本に奪われてしまっている山陽電車. ボロイ,ダサイ,遅い,高い,と散々な酷評をもらっている路線ですが,特定のグループのニーズは高いようで,廃線の危機からは逃れられているようです.


でも,ホームに人がいない! 

姫路行きの特急が来たけど,特急なのに人がいない!


こんなのでやっていけるのかな山陽さん,と心配しつつ,

人が乗っていない特急で姫路へ.

しばらくすると,こんなに美しい景色が見えてきます.


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須磨ー垂水間は,瀬戸内海と淡路島が見渡せる絶好のスポットです.

このあたりの海岸は,オカマさんが交流する場にもなっているようで,

「オカマ」のカテゴリーに属さない人々は,このエリアには足を踏み入れないということが,神戸では,暗黙の了解になっています.

そこには,どんなファンタジーワールドが広がっているのか,幼少の頃から夢は膨らむばかりです.


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舞子駅の手前あたりで,明石海峡大橋が見えてきます.

学生の頃に,ここの駅前の「舞子ビラ」というホテルで,結婚式の配膳のアルバイトをしていたことを思い出しました. 

毎週末,ウェディングドレス姿の花嫁さんを少なくとも2回は見ていた気がします. でも,今でも強烈な記憶として残っているのは,花嫁さんの姿ではなくて,花嫁さんを取り囲む酔っぱらいのおっちゃんたちの赤顔です. 身内の結婚というのは,それだけ祝福に値することなのだと悟ったのはその頃でしょうか. 


P1050679_2


神戸にずっと住んでいたら,この美しい景色を見ても何も感じなかっただろうし,この海もこの橋もこの道路も,ただの名もない景色になっていたのだろうと思います.

故郷に限らず,何でもそうなのだと思いますが,ものの価値というのは,離れてみて,失ってみて,初めて「意味付け」されるものなのだと思います.


九州の大学に移ってから,いろいろと仕事が舞い込むようになってきて,それらの多くは業績にはならないものが多いのだけれど,一つ一つのことをきちんとこなしていれば,それが最終的には,一本の線でつながって,そのとき初めて疑問を持ちながらやってきたことが「意味付け」されるのかもしれないな,

と,神戸の懐かしい景色を見ながら,思ったのでした.

"You cannot connect the dots looking forward. You can only connect them looking backwards."

というスティーブ・ジョブスの言葉の重みを,こちらの大学に移ってから更に強く感じるようになりました.

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