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上るべき階段

Dscf3905

大学が春休みに入り,入試も終わり,やっと研究に集中できる時間が持てるようになった.

久しぶりにじっくり本を読んでいると,これまで知らなかったことを学んだり,考えもしなかったことについて思考をめぐらせたり,思いもしなかったアイデアが浮かんできたりする. 授業期間中は頭のかたすみでいつも翌日の授業のことや課題の採点のことを心配している私なので,こうして頭の中から授業の心配を取り除き,研究だけに没頭できる「春休み」という期間は,大変貴重なインプット,そしてアウトプットの時間である.

これまで研究の関心はEAPとかESPの方だったのだけれど,最近はSFLの方に傾き始めている. advanced literacyの発達を調べる上で,書き手の言語使用がどのように変化するかを測定する指標をどうするかで長い間悩んできたのだが,SFLの中にはそのヒントとなるものがたくさん詰まっていることを発見した. ここに行き着くまでにぐるぐると寄り道をしてしまった感があるけれども,それがなければここには辿り着けなかったかもしれないので,その寄り道の時間も決して無駄ではなかったのだろう(と思うことにする).

私はA.B.D. (All But Dissertation)になった後,日本に帰って残りの博士論文を完成させることにしたので,指導教授のオルテガ先生からは直接指導を受けることができないのだが,たぶんハワイ大学に残って論文を書いていたとしても,結局はほぼ同じ道を辿ることになったと思う. オルテガ先生は「こうしなさい」とか「こうしたほうがいいのでは」というふうに進むべき道を明示的に教えてくださることは決してない. 専門がまったく一致しているわけではないことも一因としてあると思うけれど,「答は教えない」,そして「本人に考えさせ本人に決めさせる」というのがオルテガ先生のやり方なのだと思う. そして,私が出した結論に対していつも言うことは,"good"とか"nice"である. なんかテキトーやねって感じがしないわけでもないのだが,こういうやり取りをこの2年くらいの間続けていて学んだことは,結局は自分の頭で考えなくてはいけないのだなということである. しかし,そうであっても,後ろに大きなオルテガ先生がついていてくださるというのは,やはり心の支えにはなっている.

そんなオルテガ先生から一昨日メールが届いた. 衝撃的な内容で一瞬心拍数が上がった. 先生の身辺にこれから大きな動きがあるようで,私の研究計画もそれに合わせて若干の変更をせまられることになった. 変更というよりは先行きが近いところに見えてきた,と言った方が正確かもしれない. 大変かもしれないが,未来像が近いところに見えてきたことで,そこに向かうためにこの一年でしなければならないことをしっかりと自覚し身が引き締まる思いがした.

オルテガ先生がどんどん大きな存在になっていく姿をこんなに近くで目にすることができることも大きな刺激になっている. 

オルテガ先生は1980年代にスペインの大学をご卒業された後,ギリシアの語学学校でスペイン語を教えていらっしゃったらしい. それからアメリカに渡り,アメリカの大学で学位を取り,アメリカ国内のいくつかの大学で教壇にたたれ,そして,ハワイ大学の教授になられた. もうこれで十分じゃないかと思ってしまう私だが,先生には「これで終わり」という文字はないのだろう. 私にはまだまだ上るべき階段があるのよカモーン!という声が聞こえてきそうだ.

階段は自分で上るのをやめない限り,ずっと上に続いているものなのかもしれない.

ということを先生から教わった気がする.

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コメント

wpolscemamymocneseo 2011

投稿: Emulselursesk | 2011年3月12日 (土) 14:17

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