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小暮写眞館

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主人公の「花ちゃん」(本名の「花菱(ハナビシ)」から).

弟の「ピカ」(本名の「光(ひかる)」から).

親友(女)の「コゲパン」(丸顔で色黒だからという理由.本名は「寺内千春」).

親友(男)の「テンコ」(本名の「店子力(タナコツトム)」から).

ST不動産の毒舌女性事務員「ミス垣本」(社会人としての常識をいろいろミスしているように見える,という理由から.本名は垣本順子).

引っ越し先の「小暮写眞館」で繰り広げられる様々な人間模様.

日常生活の中で目にしたり耳にしたりする人間の行動や言葉,その根底にある人間の気持ちは読み取れないことが多いけれど,それが個性あふれる登場人物によってピンポイントで掘り起こされていく. その展開にじわりじわりと引き込まれていった.

登場人物の含蓄のある言葉が印象的だった. でも,その登場人物は高校生だったり小学生だったりする. 同じことが中年のオッサンによって語られていたならば,この小説の面白さは半減していたかもしれない. 子供が言うから心に響く,という言葉があると思う. 語り手に高校生や小学生を選んだ宮部みゆきさんの構想力,そして,人間の発言の奥底にあるものを掘り起こす人間観察力に感服した.

これまで味わったことのない新しい面白さのある作品だった.

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