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春ネイルに

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ネイルを春色にしてもらった.

4月末になっても冷たい風の吹く今日この頃だけれど,サクラの花びらのように見えるネイルを見ているとあたたかな気持ちになる.

ネイルサロンでこの春色ネイルをしてもらっているとき,ちょっとおもしろい出来事があった.

まだ5〜6歳と思われる小さな女の子が突然横にやってきて,「そのマニキュアいいなーいいないいなー」と話しかけられたのである. マニキュアじゃないんですけどね(フレンチジェル)☺.

「へへいいだろー,ちなみにこれはマニキュアとは言わないんだよ.フレンチジェルっていうん...」と大人の威厳を示す発言をしようとしたとき,その女の子の爪が目に留まった. ちっちゃなちっちゃな爪に薄いピンクのマニキュアが塗られていたのである. ちっちゃなちっちゃな爪に光り輝くピンク色のマニキュア. 何かとても不思議なものを見てしまった気がして,そのちっちゃなちっちゃな爪をしばしじーっと見つめてしまった. というか爪ちっちゃい. マニキュア似合ってない.

初めて見るチビッコマニキュアに引きつけられてしまい,「ちょっとお姉さんにその爪を見せてごらん」と大人の威厳を発揮して偉そうに言ってみた. すると,どこかの令嬢のように気高く両手を差し出して,「いい色でしょう?」とか言ってくる. なんて大人びたことを言うのだ. というかチビッコのくせになんでちょっと上から目線なのだ. こっちは大人やぞ. それに,「いい色でしょう?」のちょっと語尾を上げる感じにもイラッとしてしまった. しかし,なんといっても相手はチビッコなので,「うん,いい色だね」という返事で大人の器の広さを示しておいた. こっちは大人やぞ.

聞いたところによると,その女の子は小学1年生. クラスの女子の中でもマニキュアが流行しているのだという. 小学生もメイクをする時代になってきたということはメディアを通じて知っていたが,ピカピカの1年生がもう美に対する意識を持ち始めているなんてちょっと衝撃を受けてしまった. というか小学1年生を描写するときに「ピカピカの1年生」という言葉を使っているあたりが,もう古い人の象徴であるのかもしれない. 自分が初めてマニキュアを塗ったのは大学に入ってからでしたし. 時代は自分が認識している以上の速さで目まぐるしく変化しているということなのかもしれない.

わたしの春ネイルをじっと見つめていたのも,もうマニキュアでは満足できなくなってきてそろそろジェルに移行しようとか思い始めていたからなのかもしれない. 「同じのをしてもらっていいかママに聞いてみたら?」と適当に言ってみたところ,忍者が呪文を唱えて姿を消すようなスピードで,ネイルサロンから飛び出していった. 隣のお店で服の試着をしているというお母さんのところに聞きにいったのだろう. おいおい本気にするなよと思った. このまま戻ってこないかなと思っていると数秒後にまた戻ってきて,「ママがジェルはだめだって」と悲しそうに一言. 当たり前や.

なんだかその女の子に気に入られてしまったようで,その後も,隣で延々と最近の自分の悩みや家族の文句などを聞かされてしまう. というかお母さんの試着長い. ちなみに小学1年生のその女の子の最近の悩みは「背が低いこと」なのだそうだ. 背の順で並ぶと一番前になることが屈辱なのだという. どんな屈辱や. そんなことは悩みのうちには入らないのだよとアドバイスしても納得するだけの十分な人生経験を積んでいない彼女には理解できないだろう. なので,「牛乳飲もう」と月並みなアドバイスをしたり,「男子はちっちゃい女の子の方が好きなのよ」という月並みなフォローを入れたりした. すると,「でもパパは背の高い女性が好きなんだって」とほっぺを膨らませてプンプンしている. お父さん子供に正直に話しすぎやろーフォローしたれやーと思った. というかこれからまだまだ身長伸びるから心配しなくていいんですけどね. というか生まれてからまだ6年しかたってないだろって話です.

その次は家族の文句の話に移る. 一つ目の文句は「パパはこのごろ歳をとってきて太ってきた」ということだった. まあ中年男性は歳とともに太る傾向にあるといいますしね. というか「パパは何歳なの?」と聞いたら,私と同い年でした. 中年で悪かったですね. そして二つ目の文句は「お兄ちゃんがだめな人なの」ということだった. 「どんなふうに『だめな人』なの?」とたずねると,「かけ算の九九が遅い」ということだった. 「だめな人」の具体例がかわいすぎるぞ. それにしても,九九が遅いだけで「だめな人」というレッテルを妹に貼られてしまうお兄ちゃんがちょっと気の毒になりました. 「わたしの方が早く言えるわよ」とかまた偉そうにいってるので,「じゃあ8*2は?」とソッコウ質問してみたら,「18」という答えが自信満々で返ってきた. というかソッコウ間違えてます. 「ちがうよ」と指摘させていただくと,ちょっとプライドが傷つけられたみたいだったが,「じゃ,19?」と再チャレンジしてきた. ぜんぜん違います. お兄ちゃんの九九が遅いとかダメ出しする立場にはまだないと思われました. 

それにしても初対面の大人とこれだけの会話ができる(最近の悩みについて打ち明けたり,家族の愚痴をこぼしたりする)小学1年生の存在を知り,子供だからって甘く見てはいけないのだということを学んだ. かけ算間違えてましたけど. 大人のように既成概念がない分,その視点はまっさらで,そのまっさらな視点で観察された事象は嘘や建前でゆがめられることはない. 中年太りしてきたパパや九九が遅いお兄ちゃんは,まっさらな視点で観察された結果得られた真実であるに違いないのだ.

その後,お母さんと一緒に現れたその女の子が一言,「ママが買った服,4万9千800円だって」と教えてくれた.

この子おもろすぎる.

何かとても貴重な出会いをしたような気がした. 春色ネイルのおかげだ.

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コメント

最近おませ(?)さんな子が多くて驚きますね~

読んでいて驚きました。うちの親は最近

「あなたが幼い時に私たちが厳しい躾をしたら、よその親たちによく驚かれた経験があるんだから、あなたの子供には私たちのような厳しい躾をしてはいけないわよー。時代の流れを見なさい」

とよく言います。確かに時代の流れを見ないと、子供の躾のためにぶったら虐待容疑で逮捕されることになるかも...とは思うのですが、なんだか納得いきません。

最近お店で驚くような親を見かけることが多いので、その横でその子供が驚くような口のきき方をしていても、当然の成り行きだろうなぁと思いますね。


投稿: girigiri | 2010年4月28日 (水) 13:42

girigiriさん

やっと春らしいお天気になってきたね.

girigiriさんを見ていると,家庭内での親の躾がいかに大事かということを実感させられます(本当に).学生と接していても,そういうことをよく感じます.きちんと挨拶ができるとか一応先生には敬語を使って話すとか,そういう基本的なことが身に付いている人は,親御さんの躾が必ず背景にあるはずだと思うのですよね.

時代の変化は関係なくやっぱり躾って大事だなと思う今日この頃です.そういう機会がめぐってくれば私は間違いなくgirigiriさんのお母様を目標にしますよ:-)

投稿: satchy | 2010年4月30日 (金) 18:54

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