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秋学期

秋学期一週目が終わった.

秋学期は,月・火・水・木と毎日2コマずつ授業が入っている. 毎日違う科目が入っているので,授業準備が追いつかず,今週は授業直前ぎりぎりまで教材を作り印刷室まで猛ダッシュするというような日が続いた. こういう時に限って印刷機のインクが切れたりして,インク切れるなやーぼけーと言って印刷機を蹴り飛ばしたくなったりした. 印刷機には何の落ち度もないのですが. もちろん蹴ってないけど. そして,空っぽになったインクボトルを砲丸投げの選手のごとくヤーって遠くに投げ飛ばしたくなったりした. インクボトルには何の落ち度もないのですが. もちろん投げなかったけど. こんなことでイライラしてはいけませんね. これからはもっと計画的にやらなくてはと反省した. ヤーっ.

Oct2_004 秋学期は,理系学生のために自然科学系の英文記事を読んでいく授業を2クラス担当している. たとえば,「選択英語2」という授業では,来週から「遺伝子操作」の英文記事を読むことになっている. 導入として,今週は,"GATTACA(ガタカ)"という「遺伝子工学が発展した近未来」を描いた映画を学生に観てもらった. 選択英語という授業は,英語力を伸ばすだけではなく,理科系の学生さんが教養を深め視野を広げるという目的も担っているので,英語そのものに加えて記事の内容面も教員がしっかり話ができなければならない. というかしっかり話ができているのか疑問だが. なにしろ教員本人が教養を深めなくてはいけない人なのである. さらにわたしは文系なので下手をすると自然科学系の内容に関しては学生の方がよく知っていたりすることもある. したがって,この授業のためにまず自分が勉強をし,それからハンドアウトやパワーポイントを作るという行程で,かなり時間をかけて準備をしている. 今週は「遺伝子操作」についての英文記事ということで,何かいい資料がないかなと探していたのだが,先日,「遺伝子の部屋」というウェブサイト(広島大学のNaoki Sakamoto先生が作成したもののようである)を見つけた. このサイトは,助手の質問に博士が「うむ,それはこういうことだよ」と答える形式で,一つ一つの事項について非常に分かりやすく解説されており,基礎から応用まで徐々に理解を深められる構成になっている. DNAの二重螺旋構造のしくみとかその重要性などについて今になってようやく理解できたような気がする. これは使えるということで先週からこちらのサイトで遺伝子操作について勉強している. というか,わたしは一体何の先生なのでしょうかねって思わないこともないけれど. ちなみにこのサイトのタイトル,「遺伝子の部屋」の「遺伝子」は「いでん」って読むらしい. いでんこの部屋. いでん子さーん. 似たようなタイトルの番組をもじろうとしたのだろうけれど,ちょっとムリヤリって感じがする. るーるるる,るるる,るーるる. てつこじゃなくていでんこだよ. ヤーッ.

今学期は会議も多い. その会議が別のキャンパスで行われることになっているため,月に2回,授業が終わったあとに電車に乗ってそのキャンパスまで行かなくてはならない. 今週は火曜日の授業の後に行ってきた. 3時間くらい拘束されたが,そんなに時間をかける意味があるのかどうか疑問に感じる内容だった. 議題に関しては,絶対に変えたほうがいいことはおそらくみんな分かっているはずなのだが,変えたほうがいいという一言を言ってしまったら,自分がその責任を負わなければいけなくなるので,みんなあえてだまっているという感じ. これ以上自分の仕事を増やしたくないし,自分で自分の首を絞めるようなことは誰もしたくないというのはよく分かる. でも,何かとても変な感じがする. そして何か変な感じがすると思いつつ自分自身もその"one of them"になっていくのである. 長い間続いてきたことを「改革」するって本当に大変なことなんだなと痛感する. 

Oct2_002 こんなふうにあわただしく毎日毎日が過ぎていき,自分はこれから一体どうなるのだろうかという不安がふっと襲ってくるときがある. たとえば,夜仕事を終えて大学を出たところで,秋のにおいのする密度の濃い風がぶわっと吹き寄せてきた時に,そういう不安を全身で感じてしまう. 授業準備のために「遺伝子」の勉強をしなくてはならない環境は,学生と一緒に自分の教養も深められるとポジティブにとらえられる反面,果たしてそういうことが自分のキャリアにつながるのか,その時間をもっと別のことに使うべきではないのかという疑問もわいてきてしまう. あまり長くこの場所にいてはいけないと思うが,他に自分を受け入れてくれる場所があるのかというと,自信はない. それよりもまず博士論文を書き上げて学位を取らなければどこにも動きようがないが,完成までにあと1年か2年はかかりそうであることを考えると,まだまだ自分との闘いの日々が続くのだなと小さなため息をついてしまう. 

「3連休は行楽日和です」というTVから聞こえてくるアンカーの快活な声と,夕方5時になると町のどこかから聴こえてくる『夕焼け小焼け』の温かなメロディが,自分だけが世間から孤立しているような感覚を心に刻み付ける. とてもさみしい.

そんな秋学期の一週目.

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コメント

自分が印刷する番にインク切れると「今日は運が悪いなぁ」と思ったりします。印刷機の廃版ボックスが一杯です、とか印刷機から言われると、インクで汚れたボックスからゴミを捨てないといけないので、さらに運が悪い気がします。

投稿: しらいし | 2009年10月11日 (日) 13:55

しらいしさん,こんにちは.

「廃版ボックスが一杯です」ってときどき言ってきますよね.オイコラーと印刷機を蹴りたくなります.捨てるときに手が真っ黒になってしまうのもいやですね.コピー機はどんどん進化しているのに印刷機は昔と変わらないような気がします.

投稿: satchy | 2009年10月11日 (日) 15:28

今日は学会発表のスライド作り.5時になったらやっぱり『夕焼け小焼け』が聴こえてきた.なんかさみしいね.関東は日が暮れるのが早いので5時なのにもう薄暗い.なんかさみしくなる.結局スライドは10ページしか完成しなかった.

投稿: satchy | 2009年10月11日 (日) 19:55

satchyさん、こんにちは!
3連休はどこにも行かず引っ越しの後片付けをしている私です。
後期授業が始まって、お疲れ様です。
こちら(川崎市)では、小中学校も2学期制なのですね。前期後期って。引っ越してきて知りました。この連休は秋休みで、連休明けから後期だそうですよ。なんか変ですね。

授業直前に印刷中にインクが切れたり、廃版ボックスがいっぱいですって、あるあるあるー!!インクボトルを砲丸投げのようにヤーツ!!と投げてるsatchyさんを想像してしまいました。ふふふ。ほんと投げつけてやりたい。急いでいる時に限って、補充せよだの交換せよだのって、マーフィーの法則(懐かしい?)ですかね。
午後5時の夕焼け小焼け、私もさみしくなるからあんまり好きではありません。satchyさんもどこかで聞いてると思うことにします(^^)。

投稿: yoppy | 2009年10月12日 (月) 09:29

yoppyさん,こんにちは.お元気されてますか.

今日も「夕焼け小焼け」のメロディが流れてきました.秋のせいもあるのか,しんみりしてしまいますね.下校時間を知らせるメロディのようでもあり,早く家に帰らなきゃという気持ちになります.

神奈川県ではどの町も「夕焼け小焼け」が流れるのでしょうか.神戸ではこういうことなかったのでとても新鮮です.

川崎の小中学校は2学期制なのですね.初めて知りました.小中一環校もできたりして(横浜ですが),神奈川県の教育行政は新しい試みに積極的に取り組んでいるのですね.

私が住んでいる辺りは小さいお子さんを連れたご家族が多いです(たぶんご両親は私と同世代だと思いますが).何となく町の雰囲気から,このあたりはお子さんを育てるのにはとてもよい環境なんだろうなぁと思っています.

お引越しの片付け,ごくろうさまです.引越しって本当に大変ですよね.どうか疲れが出ませんように….

よい一週間になりますように.

投稿: satchy | 2009年10月12日 (月) 17:24

SATCHYさんお久しぶりです。

夏休みにはお会いしたかったんですけど・・・前期は授業におわれて何も出来なかったので、夏休みは資料調査に関西、九州へと各1週間づつ出かけるなど結構バタバタしていました。そして気がつけば後期が始まっていました・・授業って何度やっても慣れません(向いてないのかもしれません)。

SATCHYさんも、授業準備が大変そうですね。私も授業準備と自分の研究が上手く両立できずに焦っている今日この頃です・・。

投稿: Yoko | 2009年10月13日 (火) 17:18

Yokoさん,おひさしぶりです.お元気ですか.

授業期間中に研究の時間をとるのは難しいですね.夏休みの2ヶ月間は本当にありがたかったです.私もYokoさんと同じく,授業期間中にできなかったことをあれこれやっているうちにあっという間に時間が過ぎ,気がついたら後期が始まっていたという感じです.

後期もまたこんな感じであっという間に終わってしまうのかもしれないですね.ほんとにお会いしたいです.

この頃秋晴れの気持ちのいいお天気が続いていますね.キャンパスの並木通りがなつかしいです.お元気でお過ごしくださいね.

投稿: satchy | 2009年10月13日 (火) 18:43

「秋のにおいのする密度の濃い風」すばらしい表現ですね。気に入りました。
秋のなんともいえない物寂しい感じ、私は好きです。独特の秋のにおい、日本にしかないような気がします。

投稿: Hitomi | 2009年10月25日 (日) 22:31

Hitomiさん,こんにちは.

日本の秋,独特の情緒がありますね.風とともに運ばれてくるしっとりした秋のにおいも大好きです.今日みたいに寒くなると,においも何も感じられなくなってしまいますが….

これから紅葉シーズンですね.Hitomiさんはどこか出かけられますか?

投稿: satchy | 2009年10月26日 (月) 18:15

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