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ちゃぶ台など

日曜日は久しぶりに時間ができてゆっくり新聞を読んだのだが,いくつかおもしろい記事を見つけた.

まず一つ目は,「第3回ちゃぶ台返し世界大会」が,岩手県矢斤市のショッピングセンターで開かれたというニュースだ. お膳が乗ったちゃぶ台を怒りにまかせてオイコラーとひっくり返すちゃぶ台返し. ちゃぶ台返しといえば,『巨人の星』の星一徹がやるものだと思っていたのだが(また古いね),その「世界大会」が開催されたというのだから驚きである. それも「第3回」というからすごい. 3回も続いているのですね. ちゃぶ台も,もはや星一徹を超え,インターナショナルなメタファーとしての地位を確立したということなのだろうか. でも開催地は岩手県のショッピングセンターですけど. それはともかく,この「ちゃぶ台返し世界大会」には,日本各地から集まった男女25名が参加したという. さすが世界大会である. っていうか,みんな日本人かい. なんで世界大会っていうのか気になるけど,まぁそれはいいことにしよう. それはともかく,この「ちゃぶ台返し世界大会」では,ちゃぶ台をひっくり返してその上に乗っていたお膳がどのくらい飛ぶかその「飛距離」を競うのだそうだ. これまたすごいですね. お膳がどびゅーんと飛んでいく様を想像すると心が温まります. というか,あぶなくないのでしょうか. 集まった25人は「こずかいあげろー」とか「早くプロポーズしろー」とか,それぞれ日ごろのうっぷんを晴らすべく好き勝手なことを叫び,あちこちにお膳を飛ばしながら派手なちゃぶ台返しパフォーマンスを繰り広げていたという. 優勝した人の飛距離は一体どのくらいになったのか,というのが気になるところである. 「世界大会優勝」という肩書きは,その人にとってかなりの付加価値になると思う. というか,ちゃぶ台だけど. それにしても,わたしもこの「ちゃぶ台返し世界大会」に出てみたかった. いろいろ叫びたいことはあるけれども,今は,「てめーら中学から出直して来い」みたいなことを叫びたい気がする. 第4回の世界大会を目指してみようかと思う. 来年も開催地は岩手県の矢斤市ショッピングセンターでしょうか. 

二つ目は,「ジャンケンで勝つ方法」である. なんとジャンケンに強くなる方法がある,というのである. 数学的に考えると,グー,チョキ,パーを出す確立はそれぞれ3分の1のはずだが,人間の手の出し方にはクセがあってそれを知っていれば勝てる確立がグーンと高まるのだそうだ. 数学者,桜美林大学の芳澤光雄教授が学生725人を集め,のべ1万1567回,ジャンケンをさせ続けたところ,次のような結果が得られたという. というか,725人もの学生をよく集めましたね. 結果は,最も多いのはグー,次はパー,最も少ないのはチョキだったらしい. つまり,「統計的にはグーが出やすく,チョキが出にくい. だからパーを出せば勝ちやすい」ということらしい. グーが出やすい理由としては,「手の構造上,グーがいちばん出しやすい」,また,「『勝ちたい』と意気込むと,握りこぶしのグーが出やすい」というクセがあるからということが挙げられるらしい. ということは,相手を挑発したり威嚇したりすると,相手がこぶしを握る確立が高くなるので,パーで勝つ確立はグンと高くなる,ということが言える. なんかすごいことを学んだ気がした. ジャンケンで運命が決まってしまう状況も少なくないことを考えると,挑発・威嚇作戦はかなり大きな意味をもつストラテジーと言えよう. なんかすごい必勝法を知った気がして,よし,これからジャンケンのときはまず相手を挑発したり威嚇することから始めようイヒヒとかほくそえんでみたものの,よく考えると,この「挑発」とか「威嚇」ってのをどうやってすればいいのかよく分からないと思った. ジャンケンのときの「挑発」とか「威嚇」ってどんなふうにすればいいのでしょうか. というか,そんな人イヤですよね. そこまでして勝たなくてもいいかなという気になってきました. 

最後は,「カタツムリ」についての記事である. アジサイとカタツムリは梅雨のこの時期の風物詩である. そんな「カタツムリ」だが,呼び方は地方によって,異なり,「デンデンムシ」,「マイマイ」,「ツブリ」,「ミャアミャア」,「ナメクジ」と言ったりする. 地域によっては,カタツムリはナメクジといっしょくたにされてしまうのですね. 塩かけちゃうぞ. 私は神戸出身なのだが,子どもの頃は,カタツムリのことをよく「デンデンムシ」と言っていた. 民俗学者の柳田国男氏の『蝸牛考』は,このカタツムリの異称の分布を記した著としてよく知られているが,柳田氏によると,カタツムリの呼び名は,京都を中心にデンデンムシ⇒マイマイ⇒カタツムリ⇒ツブリ⇒ナメクジのように,日本列島を同心円状に分布するらしい. この柳田氏による方言周囲論は,言語地理学や社会言語学の分野で画期的な発見として取り上げられてきたが,数年前に,この方言周囲論が,「アホ」と「バカ」の分布にも適用できることが分かり,話題となった. これは『探偵ナイトスクープ』という番組が行った調査から得られた結果らしいが,それによると,「アホ」と「バカ」の分布も京都を中心に同心円状を描くように分布しているというのである. つまり,

京都から東に500キロのところと,西に500キロのところでは,「アホ」が好んで使われ,
 
東に1000キロと,西に1000キロのところでは,「バカ」が好んで使われている.

これは柳田国男氏の『蝸牛考』と全く同じ分布である. 

わたしもそうなのだが,関西人は「バカ」より「アホ」を好む. 「バーカ」のように,「バ」と「カ」の間に長音「ー」が入ろうものなら,完全に見下され,全人格を否定されたような気さえしてしまう. 関東では,特に若い男性がよく「おまえバッカじゃねーの」とか言っているのを耳にするが,このように「バ」と「カ」の間に促音「ッ」が入るのも関西人としては耐えられない. しかし,関東の方は,「バカ」からは,それほどの屈辱感を感じないのだという. 同じ日本人でも同じ言語に対して受ける感覚が違うというのはとてもおもしろい現象である. 

「カタツムリ」の記事から,柳田国男氏の『蝸牛考』を思い出し,そして,「アホとバカの分布」について思い出したので,ちょっとまとめてみた. というか,どうでもいいことをすごい勢いで大量に書いている気がする. というか,わたしは日経新聞を購読しているのだが,たまにこうしてゆっくり新聞を読んだ日に,目に留まった記事が株とか為替とかマネー&マーケットじゃなくて,「ちゃぶ台返し世界大会」だの「ジャンケンに勝つ方法」だの「カタツムリ」だのでは,日経を取っている意味があんまりないのではないかという気もした.

学期も終わりに近づいてきて毎日がせわしなく過ぎていくためか,ちょっとストレスがたまっているような気がする. 何かおもしろいことないかなーとかいつも思っていて,「ちゃぶ台返し世界大会」の記事とかに反応してしまったりする. 

June14_009_2  あーひっくり返したい.

 でも,パスタが美味しかったので,衝動は抑えられた. 

 たらことアスパラガスの組み合わせはおいしかった.

 そんな日曜日.

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コメント

私は「てめーらおれのはなしをきけー」とか「1週間前にやったこと忘れるなー」とか叫びたいです。

投稿: しらいし | 2009年6月22日 (月) 20:19

しらいしさん,こんにちは.

「1週間前にやったこと忘れるなー」

本当に1週間たつと見事に忘れていますね.大事なことは忘れているのにすごいつまらない雑談の話はしっかり覚えていたりしますが.

「第4回ちゃぶ台返し世界大会」に出ちゃいましょうか.

投稿: satchy | 2009年6月23日 (火) 10:31

こんにちは!
産経新聞って面白いですね。
私は毎日新聞なんですが、こういった面白い情報は平日の朝刊にはあまり載ってないかもしれませぬ。
ちゃぶ台返し大会の記事を探したら、やっぱし産経が元で「人をばかにするロボットが登場!?」というものが。
すごい顔です!
人をばかにする顔をよくご存知で・・笑

http://sankei.jp.msn.com/science/science/090624/scn0906240855000-n1.htm

投稿: naoming | 2009年6月24日 (水) 12:58

naomingさん,

こんにちは.

産経新聞もおもしろそうですね.

投稿: satchy | 2009年6月27日 (土) 14:34

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