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温度差

寒い。

ハワイと日本との温度差を感じる毎日。

でも温度差を感じるのは気温だけではない。

周りの人々との温度差を感じてしまうことがある。

日本に帰ってくるたび聞かれる質問がある。 その質問を受けるたび、自分と周りの人々との温度差を感じてしまう。

質問というのは、

「結婚の予定は?」

というやつだ。

身内のTおばさんという方はいつもこの質問をわたしにしてくる。 聞かれるたびに「別にないです」と答えているが、そのたびにガッカリした顔をされる。 今回は、「さっちーが嫁に行く姿を見るまでは死ねない」などと言われてしまう。 死ねないと言われましてもですね。 そんなプレッシャーを与えられると困るんだが。 どうもすみません。

しかし、この質問はナンセンスだと思わざるを得ない。 というのは、わたしは研究者になるための土台を作るために、修行をするために、学位を取るために外国に行っているのであって、そういう人に対して「結婚の予定は?」という質問をするのは、的がはずれている気がする。 

Tおばさんは事情があって人生で2回も結婚しているから、適齢期を過ぎても1回も結婚していないわたしの生き方が理解できないのだろう。 1回も結婚できてなくて悪かったですね。 ぶー。 というか回数の問題ではないのだろうが。 

Tおばさんを始め、周りの人々、特に身内の人々に心配をかけていることはよく分かっているので、結婚を一度も実現させていないことをとても申し訳なく思っている。 しかし、申し訳なく思う反面、温度差を感じざるをえないことも事実である。

結婚がすべてだとは思わない。 何か別のもっと大切な人生の目標があって、「結婚する」というオプションがプラスに働いてくれないのだとしたら、「結婚しない」というオプションを選ぶ方が賢明であると言える。 また、物理的な問題として、結婚したいと思う相手が現れれば結婚するのだろうし、そういう相手が現れなければ結婚はしない(できない)ということなのだと思う。 要するに、結婚というのは多くのオプションの一つに過ぎないのだと思う。

なんてことを言ってみたところで、2回結婚しているTおばさんにはわたしの価値観を理解することなどできないのであろう。 

それにしても、人間というのは「ラベル」を貼るのが好きな生き物だと思う。 「適齢期を過ぎても結婚していない人は変わっている人」というように、人間の一面だけを見てその人の人格すべてを表すラベルを貼るのである。 アメリカでは、「おとなしい人は知的でない人」というラベルを貼られる。 どこの国にもconventionalな枠組みがあり、その枠組みからはずれた生き方をしていると「変わっている」と言われる。 人間はそんな単純な一面的な枠組みで説明できる生き物ではないとわたしは考えているのだが。 人間の多面性がもっと認められてもよいのではないか。

まぁ、変わっていると言われても知的でないと言われてもなんでもよいのだけれど。 自分が決めた道を来年も前を向いて突き進んでいくのみ。 わたしにはそれしかできない。

お正月は身内のおばさんたちが集まってまた集中戦火を浴びることになるだろう。 これはもう寝たふりをするしかない。

Hakone_033 こんなふうにちょっとにくたらしく。

 ぐー。

 

Dec28_003 または、こんなふうに大胆に。

 がー。

 。。。

 。。。

寝たふり寝たふり。

みなさま、よいお年をお迎えください。

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日本での休暇

クリスマス休暇で日本に帰って来ました。

成田経由伊丹着でホノルルから約12時間かけて帰国。くたくた。

しかし、くたくたになったものの日本に帰って来れてうれしい。食べ物がおいしい。お風呂に入れる。みんな日本語をしゃべっている。所属感を感じていられる。minorityでないのはよい。

Hakone_038_2箱根にやって来た。

ホテルから富士山が見えた。

マウントフジ。本物はやはりすごい。

雄大で力強かった。

美しかった。

Hakone_037_2露天風呂に入った。

硫黄泉なのでお湯が白い。

体があったまる。

ポカポカ。

しあわせ。

Hakone_045_2芦ノ湖に行った。

静寂に包まれた山の中の湖。

山の上にあるから空が近い。

空の色を映して湖面が深い青色をしていた。

幻想的だった。

Hakone_041_2船に乗って芦ノ湖を渡った。

船というので普通の遊覧船なのかと思っていたら、海賊船だった。

海賊船「ビクトリー(VICTORY)」号。

なぜ海賊なのだろう。そしてなぜビクトリーなのだろう。気になる。

しかし、海賊船ビクトリー号での芦ノ湖遊覧はかなり楽しく久しぶりにはしゃいでしまった。元箱根まで約40分。降りるときにもっと乗っていたいと思った。海賊船って楽しい。

日本に帰って来れてうれしい。

 

 

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クリスマス・ショッピング

日本からお客様が来られてお買い物をしたいということだったので,アラモアナ・ショッピングセンターへご案内する.

しかし,アラモアナ・ショッピングセンターへはたいてい1階のポスト・オフィスに行くくらいで,2階から上に上がることはまずないので,ご案内するはずがご案内される立場になってしまう.

たいてい日本からお客様が来られると,その方々の方がガイドブックなどを通してハワイのことをよく知っていらっしゃる. なのでいつもご案内しますと言いつつ,ご案内されている. 今回もやはりそうなってしまった.

ご案内されたアラモアナ・ショッピングセンターの2階から上は大変華やかな空間であり,きれいなもの,美しいもの,かわいいもの,おしゃれなものにあふれていて目がチカチカしてしまった. 自分が住んでいるマノアからそれほど遠くない場所でこのようなluxuriousな空間が存在していたとはにわかに信じがたい. まるで別世界である. たまには,このような華やかな空間に身を置き,美しいものに触れることによって心を研ぎ澄ますことも必要かもしれないと思ったりする. 

Dec15_001

とてもかわいいセーター(子供用)を見つけた.

日本にいる甥っ子くんたちへのクリスマス・プレゼント. 

といっても本人たちは服より「遊戯王のカード」の方がうれしいのだろうが. 

兄弟でペアで着せたらどんなにかわいいだろうとか思ってひとりでうれしくなっている. ふふふ. すっかりauntieだ.

Dec15_002そして,Baby Girlのお洋服.

初めての姪っ子. この11月に誕生した.

女の子の赤ちゃんってどんな顔をしているのだろう.

それにしても赤ちゃんの服ってちっちゃくてかわいい.

やばい.フツーの買い物のはずがめちゃくちゃ楽しい.

クリスマスってやっぱり人を幸せな気持ちにさせるのだな.

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2007秋学期終了

2007秋学期が終了しました.

今学期はいろいろと新しい経験ができてよかった.

履修した授業がコーパスと統計とテスティングという組み合わせだったため,毎日計算か実験をしていたように思う. 学期後半はプログラミング言語も書いた. 考えても考えても解決法が分からずストレスで白髪が出るのではないかと思った日々. しかし,終わってみるとすべてがよい経験だったと思える.

コーパスのプロジェクトはもう少し手を加えてうまくいけば来年のSSLWで発表したいと思うし,投稿もしたいと思うし,統計とテスティングは今後の研究で絶対に役立つものなので,白髪が出そうになるくらいのストレスを乗り越えることができてよかった. 今後の礎(いしずえ)が築けたかもしれない. 白髪は出ているのだろうか. ちゃんと見ていない. でも顔は疲れ果てている. こうやって常にストレスを感じる日々を送りつつ,美はどんどん失われていき老け込んでいく一方なのだろうか. 内面の充実が外見の美につながるなんてウソだと思う. 疲れてへロへロになっているただのヘロリンコだ. ヘロリン子. くだらん.

今学期は新しい人との出会いもあった. 困ったことがあるといつも助けてくれる素晴らしい先輩に出会えたし,研究の相談にのってくれる仲間もできた. Mariさんとか川浪先生ご夫妻とかSean先生とも出会えたし.  9月に初めて参加したSSLWでは,ポール先生や佐々木先生,せつこさんやtressolesさんと出会えた. 優秀で優しくてとても素敵な人たち. この出会いに感謝です.

そんなわけでとても中身の濃い4ヶ月間だった.

しかし,インプットばかりでアウトプットがほとんどできなかったことに悔いが残る. SSLWで発表はしたもののパブリケーションができなかった. これまでは運がよかっただけなのだろうか. 来年は必ず出さなければいけない. 

今学期が終了して,3セメスターを終えたことになる. ハワイに来て一年と四ヶ月が過ぎた. 新しいことをたくさん学んでいるが成長しているのだろうか. インプットしたものを使ってアウトプットができるようにならなければ成長したとは言えないと思う. 来年はアウトプットの時代としたい. 成長して日本に帰りたい.

Dec12_004_2 

 南の島のクリスマス・イルミネーション

 

  Happy Holidays!

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あともうすこし

昨日,統計のレポートを提出して,今日,コーパスのプロジェクト・ペーパーを提出して,あとは,ライティング・アセスメントのペーパーのみとなった.

ロジスティック回帰とコーパスの実験は,自分にとって新しい分野だったのでうまくいくかどうか心配だったが,なんとか形になってくれてよかった.

統計のレポートは今日早速返ってきた. ヘック先生は仕事が速い. 成績はよかった. 統計がおもしろくなってきた. もともと統計というのは「賭け」の考え方が根本にあるのであって,それが本能的興味をかきたてているのかもしれない. つまりギャンブラーの素養があるということだ. 恐ろしい潜在能力を発見してしまった. アカデミック・ライティングの本を出すよりも,『確実に勝つ方法』とか『儲けの達人』とかいう本を出す方が広く社会に貢献できるのではないか. そんなことを言ったらOrtega先生にしばかれそうだ. カモーン.

今学期はコーパスのおもしろさも学べた. 自分の関心はlexiconとかgrammarというよりは,rhetoricとかdiscourseの方にあるので,どうしても手作業が必要になってくるのだけれども,手作業に耐えられるオタクの素養があれば,コーパスとコンコーダンスというのはテキストのレトリック分析のための非常に有益なツールとなる. コーパスの先生のことは,結局最後まで好きになれなかったのだけれども,コーパスのおもしろさを発見する機会を与えてくれたことには感謝をしている. というか提出したラボ・レポート返せやと思うのだが. 15回分のうち5回分しか返ってきていない. この中途半端さが気に入らないのだ. 返すなら返す. 返さないなら返さない. 白か黒. どっちかにせいオイコラと言いたい. 

ずっとひきこもって実験をしたりペーパーを書いたりしているとコーヒーが飲みたくなる. が,マノアに唯一あったVolcano Joeというカフェが最近閉店してしまった. なんということだ. こんなことがあってよいのか. ぐおー. 仕方がないのでワイキキのスタバまでコーヒーを飲みに行く. コーヒーを飲んだらマノアに戻ろうと思ったけど,そのままそこでパソコンを開いてペーパーを書き続ける. 比較的静かで勉強に集中できるスタバがあり,そこにいくと仕事がはかどる. ふと周りを見ると,黄色いTシャツにゼッケンをつけた元・陸上部員のような日本人の人々がたくさんいて多少驚く. なぜ黄色にゼッケンなのだ. 何事かと思っていると昨日はホノルル・マラソンが開催されていたことに気づく. だからみなさん元・陸上部員みたいだったのですね. 黄色いTシャツがさわやかでまぶしすぎる.

ハワイはこうして走りに来たりするにはよい場所なのでしょうね. 自分もそういえばいつも走っている気がするが,別の意味で走っているのであって,ホノルル・マラソンのように一日だけ走ってはい終わりというのではないので,ハワイに一日だけ走りに来るっていいなぁと思ったりした. この走りはとにかく長い. ゴール地点が見えるまでに何年もかかる. 完走したい. 

Dec9_002

ホノルル・マラソンに出場した人たちがお土産屋さんに入っていったので,ふらふらっとついていってしまった. 

こんなかわいい貝殻入りのボトルを見つけた. 癒される.

ハワイはやっぱり一日だけ走りに来てこうやってお土産を買って帰る場所なのだ. 

とりあえず今学期はあともうすこし.

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しずかな人はだめな人

意見を言わないと知的でない人とみなされ,

だまっているとシャイだといわれる.

意見を言わないからといって何も考えていないかというとそんなことはなく,

常に考えて考えて考えて考えている.

熟成して言葉として発信するまでに時間がかかっているだけである.

だまっているのはシャイだからではなく,

おしゃべりが好きな人もいれば,静かにしているのが好きな人もいるということである.

ペラペラと意見を述べる人は知的で活発な人.

静かにしている人は知的でなくシャイな人.

こんな法則をいったい誰が決めたのだろう.

わたしはわたしのままでいてはいけないのか.

ひとりでいるのが好きで,ひとりで思考するのが好きで,しゃべるより書くのが好きで,人の話を聞くのが好きで,

集団があまり好きじゃなくて,うるさい人があまり好きじゃなくて,社交イベントがあまり好きじゃなくて,替え歌を歌わされるのがあまり好きじゃなくて

という人間はここではダメ人間になってしまうのだろうか.

ここにいると,自分の人格を否定されているように感じることがしばしばある.

しかし,自分は本当にダメな人間なのだろうか.

自分がそうだからといって相手もそうであることを期待し,そうなることを相手に強制するのは果たして正しいことなのだろうか.

世の中にはいろんな人格の人間が存在していると思うのだ.

静かな人はシャイな人.

静かな人は意見がない人.

静かな人は知的でない人.

自分はシャイではないし,意見がないわけじゃないし,知的な思考だってできる.

でももういい.

分かってもらわなくていい.

もう放っておいてほしい.

つかれた.

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アタマイカレル

ここ数日ずっとひきこもってコーパスの実験をしている.

期待していたとおりのデータが現れてきておもしろくなってきた.

おもしろくなるとますますひきこもってそればっかりやってしまう.

自分は男だったらきっと「オタク」と言われていたタイプだ.

凝り性なのだ,たぶん.

でも,ずっとひきこもって実験をしていると,ときどき頭が変になりそうになる.

頭がイカレル.

という表現の方が正確かもしれない. 

頭がイカレそうだ.

そんなことをウダウダ言っていると,ふと,昔,教員をしていた時にクラスにいた児島くんのことを思い出した.

児島くんは高校生なのに中学生みたいに幼い顔をしていて小柄な生徒だった. そのせいもあって,「児島」なのに,何度訂正してもみんなに「小島」と書かれてしまうちょっと気の毒な生徒だった. 

そして,児島くんは,小学生時代に数年間シンガポールで生活したことがあって英語の発音が上手な生徒だった. そのせいもあって,みんなに「マイク」と呼ばれ親しまれていた. たいていこの年齢の子どもたちというのは,ちょっと英語がうまい子がクラスにいると外国人の名前を勝手につける傾向にあった. それもたいていベタな外国人の名前だ. 「マイク」とか「トム」とか. 児島くんの場合も別に意味なく「マイク」になった. でも,「マイク・小島」ってなかなかしぶい. 「小島」じゃなくて「児島」ですから. 

と今でも児島くんは言っているのかもしれない.

そんな英語が得意な児島くんは,日本語の方がやや弱い傾向にあった.

ある日,髪を切ってややイメチェンをしたわたしに向かって,児島くんがこう言った.

「頭,イカレタんすか」

え??

「いや,あの,頭,イカレタんすね,いいっすよ」

いいっすって...

あ.

「頭,イカレタ」が「頭,行く」の尊敬語にあたることを理解するのに16秒くらい要した.

ていうか,「頭,行く」というもとの形からおかしい. 中学生が駅前の理容店に丸刈りにしてもらいにいくわけじゃないんですから.

「児島くん,こういうときは,『頭イカレタ』じゃなくて『髪,切られたんですね』って言うんだよ」と一応リキャストしておいたが,彼はキョトンとして意味がよくわかっていないようだった. おいおい.

コーパスの実験をしていて頭がイカレそうになり,児島くんの「アタマ,イカレタんすか」エピソードを思い出した. ゆかいな思い出だ.

秋学期ラストスパート.頭がイカレてしまわない程度にがんばりましょう.

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