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他人の人生にアドバイスするということについて

占いがあんまり好きじゃない。

「今つきあっている彼と一緒になって幸せになれるでしょうか?」

という女性の声が隣のテーブルから聞こえてきたのでなんだろうと思って耳ダンボにしていると、その女性と一緒にいるのは占い師で、四柱推命による運命の鑑定が行われているようだった。 場所は神戸元町のとあるカフェ。

占い師は饒舌な人で、あーだこーだとその女性にアドバイスをしていた。 まったくばかばかしくてその内容は覚えていないのだけれども(覚えなくてもいいのだけれど)、その女性はえらく感銘を受けており、鑑定が終わったあと「先生にお会いできてよかったです」などと言い、先生に封筒を渡してテーブルを去っていった。 おっとなんだこの封筒は。 こうなると耳ダンボだけでは足りず目をしっかり見開いてチェックさせていただいた。 その封筒の中には紙幣がはいっているようだった。 

うさんくせー。 

だいたい、付き合っている彼と幸せになれるかどうかなんて人に聞くことなのだろうか?とわたしは思ってしまいます。 そして、付き合っている彼と幸せになれるかどうかなんて第三者がどうやって分かるのだろうか?とわたしは思ってしまいます。

四柱推命は、生年月日から割り出した陰陽五行のバランスによってその人の運命を予測するらしいが、生年月日だけで何がわかるというのだろう?とわたしは思ってしまいます。

やっぱうさんくせー。

でも、この手の「運命鑑定」がここ数年日本ではやっているように見える。 四柱推命で他人の人生にアドバイスする人が「視聴率の女王」などと言われていたり。 それだけ、誰かにすがりたいとか助言してもらいたいというニーズがあるということなのだろうと思う。 

しかし、人の意見や助言に耳を傾けるのはよいことだと思うけれど、自分の人生を他人に委ね、全く依存してしまうのはどうなのかなと思う。 

わたしも実は最近今後の人生について意見をいただく機会があった。 こちらからお願いしたわけではなく話の流れでそのような方向になってしまったのだけれど、あんまりうれしくないことを言われて、正直なところ、落ち込んだ。 

でも、後でよく考えてみると、わたしのことを何もわかってない人が生年月日だけに基づいて出したアドバイスなんて、根拠がないし恣意的なものにすぎないのだと気づいた。 

そして、なんかちょっと失礼だとも思った。 

なぜなら、わたしがどうして仕事をやめて博士号を取ることを決意したのかとか、どうして日本ではなくハワイ大学に行ったのかとか、どうして結婚もせずに一人でいるのかとか、その他諸々のことは、わたし本人がわたしの考えに基づいて決意したことであり、その自分で下した判断に責任をとらねばならないのはわたし本人であることはわたし本人が一番よくわかっているからである。 その判断によって幸せになれたかというと、はっきりいってわたしは自分が幸せだと思ったことなんてあんまりないのだけれども、だからといって幸せになれる方法が他にあるかというと他にはなさそうであることを、わたし本人が一番よくわかっているからである。

だから、あんまり適当なことは言われたくないのだ。 プラプラしてるように見えるかもしれないが、何も考えずにプラプラ生きているわけではないのだ。

だから、占いがあんまり好きじゃない。

思いをすべて文字化してあーすっきりした。

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コメント

>わたし本人が一番よくわかっているからである。

まさにその通りだと思います。自分のことは自分がよく知っている。誰かにアドバイスを求める時は(本人は気づいていないかもしれないけど)すでに答えは決まっていて、最後の一押しを待っているのでしょうね。占い師はその役目かも(私も占いは嫌いですが)。

しょうもない体験談ですが、先日免許をとろうと教習所に電話し、担当者から講習を何回やるか聞かれました。日本人的感覚で「何回がいいですかね?普通の人は何回くらい?」と聞くと「自分がよく知ってるでしょ~」と切り替えされました。まさにその通り、「私の運転歴や腕前は私しか知らないよ!」実感しました。

自分のことは自分がよく知っていて、自分で決めたことには自分が責任を持つ。SATCHYさんに同感です。

投稿: ねこたん | 2007年7月 8日 (日) 10:21

ねこたんさん、

ありがとうございます。

占いなんて笑って聞き流せるくらいの器の広さがないとだめだなと思いつつ、研究や将来の仕事のことについては最近とてもsensitiveになっているので、何もわかってない人から適当なことを言われてちょっといやな気持ちになってしまいました。

結局は、自分で決めた道を自分で舵をとって進んでいくしかないわけですよね… ねこたんさんに共感していただけてすごくうれしかったです。ありがとうございます。

投稿: satchy | 2007年7月10日 (火) 23:42

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