自分が商品であったなら

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例年,授業がない2月から3月の間は,招聘していただいた講演会やワークショップの準備をしたり,学会発表の準備をしたりして過ごしているのですが,今年は,コロナウィルス感染拡大の影響で,予定していた行事がことごとく中止になり,本当に久しぶりに,いろいろなことをじっくりゆっくり考える時間を持つことができました.

 

 

ただ,今回は,世界的なパンデミックという生まれて初めて経験する状況の中,「自分には一体何ができるのか」,「どんな形で世の中に貢献できるのか」ということを強く意識した時間となりました.

 

 

日夜,感染者の対応に従事し,地域医療を支えてくださっている医療関係の方々,政府,地方公共団体の方々,業務に多大な影響を受けている民間企業や自営業の方々,そして新学期を迎える大学で方針を決めるために翻弄してくださっている幹部の方々(すみません; ; )がおられる中,自分はほとんど大きな影響は受けず,通常通りの仕事ができる状態. 医療にも貢献できないし,政策に関与することもできない. そんな中,自分には何ができるのか. 自分が社会に提供できるものは何か. これまでもそんなことをぼんやり考えることはあったけれど,コロナウィルスが猛威をふるった2020年3月は,自分の価値や役割について改めて考える時間となりました.

 

 

結果的にこの3月に何をしたか. それは(自分の今の強みを最大限に活かし,もしかすると最終的には世の中の人々の役に立つかもしれない)本を書くということでした. ちょうど,とある出版社から本を出す計画が今年始めから進行中で,その原稿は夏以降に原稿を書き終える予定だったけれど,想定外の時間をいただけたため,最終的には世のためになるかもしれない,というかすかな可能性を信じて,この一ヶ月は,「明けても暮れても原稿を書く」という毎日を過ごしました. 自分勝手と言われるかもしれませんが,自分にはこんなことしかできない. だから今すぐ役に立てなくても,いつか役に立つと信じて,とにかくコツコツコツコツ書き続けることにしたのです.

 

 

「自分が商品であったなら」

 

 

松浦弥太郎さんが『おとなのまんなか』という著書の中で書いておられることですが,私も最近,自分のことを,一つの商品だととらえることがよくあります. 大学の教員は,自分の趣味のために研究をしているのではありません. 最終的には,得られた成果が,今よりも世の中をよくすることに還元される必要があると思っています. といっても,私の場合は割とマイナーなことをやっているので,「世の中」というような広い領域をターゲットにすることは無理があるかもしれませんが... でも,「必要とされているから研究をする」,「必要とされているから提供する」,そういう気持ちは常に持ち続けていたいと思いますし,「伝え続けること」,「発信し続けること」を常に自分の仕事にしていたいと思います.

 

 

松浦弥太郎さんが,「商品の価値」について,面白い例を挙げていました. 「みずみずしい赤いリンゴ」のような商品であれば,新しさの全盛期を過ぎたら価値はなくなってしまいます. 旬の間にわっと買われて,食べられて,消費されたらおしまい. しかし,それが,「リンゴ酒」のような商品であれば,新しさの全盛期を過ぎても価値は失われません. さらには,時を経て熟成され,おいしさを増すこともできます. 香りづけとして脇役に回り,おいしいお菓子を生み出すこともできる. 使い道は無限に広がるはずです.

 

 

何だか素敵な例だなあ...と思いました. 

 

 

自分もこの「リンゴ酒」のような,いろいろな領域で役に立てるような商品価値をプロデュースしていけたら...と思います. 

 

 

(写真は,沖縄で購入した琉球ガラスの花瓶です.パンデミックの中,気持ちを切り替えて新学期を迎えるために)

 

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おとなのきほん

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この春,いろいろな本を読みましたが,中でも新年度がスタートするこの時期に読んでおいてよかったと思ったものがあります.

 

松浦弥太郎さんの『おとなのまんなか:新しいことはまだまだ,できる』(PHP文庫)

 

です.

 

この本は,おとなが「自分のまんなかにある基本に立ち返る」この大切さについて,「文章の書き方」,「働き方」,「人との付き合い方」,「趣味の持ち方」といった観点から,松浦さんならではのシンプルで丁寧な文体で語られています.

 

基本に立ち返るということは,特に年齢を重ねたおとなにとって大事なことだと思います. 私たちは,年を重ねるにつれて,だんだんと,自分にいろいろなものがくっついてきます. 例えば,知識や経験,世界観,仲間,愛情や愛着. それらは,自分にとって財産ではありますが,たくさんのものがくっついてくることによって,徐々に,シンプルから遠ざかっていきます. その結果,自分を見失ったり,なぜ今これをしているのか,その出発点や原点を忘れてしまったり,ということが起こります. いろいろなものを持っていて華やかに見えるけれど,一体この人は何をしている人なんだろう?そんなふうに他者からは見えてしまう,そんなことも起こるかもしれません. 

 

「無駄なものがいっさいない,そぎ落とされた最小限のものだけで,すっと立っている.それこそ基本のありようです」

 

という松浦さんの言葉には,いろいろな経験を積んできたおとなが,改めて「自分の大事にしている基本に立ち戻る」ことの大切さが凝縮されているように感じます.

 

アレンジされた華やかさがなくても,シンプルな基本だけで,いつも凛と立っている. 

 

研究は,常に「新しいもの」を求められる仕事ですが,「新しいもの」は,このような何があっても揺るがないシンプルな基本から生まれてくるものなのかもしれません.

 

大学の職に就いて約14年. 経験値を全部削ぎ落として,一度,シンプルな基本に立ち返ること. 今の自分にいちばん必要なものに改めて気づかせてくれた本でした.

 

 

 

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ことばの力

 

このところあまりブログを更新できていなかった. 

 

たぶん,それなりに充実していて,そういう日常が当たり前になっていて,書き留めておく必要性を感じることがなかったからかもしれない.

 

今日久しぶりにブログを書こうと思ったのは,書き留めておかなくてはという気持ちになる出来事がいくつか続いたからだ.

 

 

 

私は,昨年から学外のあるプロジェクトに関わっている.

 

 

そのプロジェクトは,日本の子どもたちに「英語の多様性」を伝えることを目標の一つとしている. つまり,英語話者がこれほど多くなった昨今(非英語母語話者の数が英語母語話者のそれを上回るようになっている),英語の変種,英語のバラエティを受容する態度を身につけることが大事ですよ,英語には,もはや「スタンダード」は存在しないので(何が標準であるかを決定づける唯一の基準はないし,英語は母語話者だけのものではない),「国際共通語としての英語 (English as a Lingua Franca, ELF)」を学ぶというマインドセットが必要ですよ,ということを伝えようとするものである.

 

 

こういう趣旨で動き出したプロジェクトだから,従来,アメリカ人やイギリス人などの英語母語話者だけで構成されていたチームに,昨年から日本人が数名加わることになった. 私はその中の一人である. 

 

 

途中経過の詳細は割愛するが,そのプロジェクトの中間報告を,外部の評価委員の方々に見てもらう(聞いてもらう)ことになった. その中で,ある評価委員の方が次のようなコメントを書面で送ってきた.

 

 

「日本人女性の英語の発音がスタンダードから逸脱している」

 

 

ここにある「日本人女性」とは,まぎれもなく私のことで,「スタンダードから逸脱している」と評価されたのは,私が発した英語のことを意味している.

 

 

衝撃を受けた. そして,みじめな気持ちになった.

 

 

私は日本語を母語とする英語話者なので,英語を話す時,どうしても母語である日本語の影響が出てしまう. それが「スタンダードから逸脱している」という評価をくだされた. このプロジェクトの推進に協力してくださるはずの評価委員の方が,このプロジェクトのそもそもの趣旨を否定しているように聞こえて,なんというか衝撃を受けたし,凍り付くような気持ちになった.

 

 

そして,私は力不足ではありながら,これまで割と長い期間,英語教育のプロフェッショナルとして教壇に立ってきた. 「スタンダードから逸脱している」という言葉は,ただただ自分をみじめな気持ちにさせるものだった.

 

 

似たような気持ちになった出来事が学生時代にあったことを思い出した. もう20年も前のことだけれど,塾の講師アルバイトの面接で模擬授業をした時のことだ. 模擬授業が終わった後で,面接官がニコリと微笑んで言った. 「あなたに英語を教えるのは無理だと思う」と. 

 

 

「あなたの英語はスタンダードから逸脱している」という言葉は,あの時と同じくらいのインパクトがあると思った. すべてを否定されるようなインパクトだ. でも,私はあの時,面接官が言った「あなたに英語を教えるのは無理だと思う」という一言があったから,今,英語を教える仕事に就いているのだと思う. 絶対にあいつを見返しやる. その気持ちが自分を押し進めるバネになったことは間違いない. だから,今でも鮮明にその言葉を浴びた瞬間と映像を覚えているし,その言葉を忘れることもなかった. 「あなたの英語はスタンダードから逸脱している」 この言葉も,私はこれからの人生で決して忘れることはないだろう.

 

あーあ,なんだかなあ...という気持ちでうなだれていると,隣にいたアメリカ人の同僚が(このコメントを一緒に見ていた)言ってくれた一言に救われた.

 

 

「こんなコメントシートはrediculousだから,紙飛行機にして窓の外に飛ばしちゃいましょう」

 

 

そう言って,彼は本当にコメントシートのB1サイズの紙で紙飛行機を作り出した. 体中に広がっていたみじめな気持ちが,紙飛行機が飛ぶように,一瞬で吹き飛んでいくような気持ちになった. ありがたかった. ことばの力ってすごいと思った.

 

 

本当に,ことばの力ってすごいと思う. 「あなたの英語はスタンダードから逸脱している」ということばで相手をみじめにさせ凍り付かせることもあれば,「こんな紙は紙飛行機で飛ばしちゃいましょう」ということばで,凍り付いた心を温めてほぐしてくれることもある.

 

 

同じようにことばの力を感じる出来事がつい一週間前にもあった. 数年ぶりに出場したハーフマラソン(神戸バレンタインマラソン)での出来事だ. 練習不足で脚が思うように動かず,15km 地点あたりでフラフラになって走っていた時,沿道で一人,ランナーを応援している男性がいて,その方がこんな言葉をかけてくれた.

 

 

「まだまだいけます!! 大丈夫です!! 最高の走りです!! ゴールまでがんばってください!!」

 

 

えっ...,最高の走りって....(そんなはずはないやん)... しかし,このことばがどれほど力を与えてくれたことか. フラフラになりながらも無事にゴールにたどり着き,完走を果たせたのは,間違いなく,この方の応援,この方のことばがあったからだと思う. 本当に,ことばの力ってすごい.

 

 

久しぶりのブログの更新で私が書きたかったのは,この「ことばの力」についてだった. みじめにさせられた言葉は二次的なもの. でも,私は今日の出来事を決して忘れない. そう感じた今の瞬間を書き留めておきたくて,ブログを書いた.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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育つ育てる

2018年3月に,100円ショップで購入した小さなガジュマル.

 

その後,一年半の間に元気にすくすくと育ち,100円ショップの小さな鉢では支えきれない程の大きさに成長しましたので,大きめの鉢に植え替えることにしました.

 

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8号サイズの鉢に,観葉植物用の土を入れて植え替えたら,その環境が嬉しかったのか,ますます元気に.

 

一枚一枚の葉のサイズも大きく,色もより深いグリーンになってきたように思います.

 

「環境」が人を育てる.

「愛情」が人を育てる.

 

と言いますが,植物にも同じことが言えるのかもしれません.

 

といっても,出張が多く,一週間ほったらかしにしてしまうこともあるのですが,それでも元気に育ってくれるのは,

 

このガジュマルさんが「自ら育つ」という力を持っているからなのだと思います(もともとガジュマルは生命力が強くて育てやすいと言われていますね).

 

外部がどんなに環境を整えて愛情をかけても,自ら育とうとする強い力がなければ,その外部要因は生かされないままで終わってしまいます.

 

これは,ガジュマルだけでなく,人の場合も同じだと思います.

 

「育てる」と「育つ」.この二つが融合して初めて「成長」につながるのかもしれません.

 

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勉強

8月に入ってから,公務で東京と神戸を行き来する日が続き,自分の勉強がほとんどできていませんでした.

 

 

この期間のことに思いを馳せてみると,思い出すのは,「新幹線に乗っている自分」と「スーツケースを持って駅構内を歩いている自分」と「宿泊先のホテルから会議の場所まで30分かけて歩いている自分」の姿...

 

 

なんか移動してるとこばっかり.

 

 

今週と来週は,本当に久しぶりに学外公務もなく,学内行事もなく,自分のことに集中できる期間です.

 

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この夏の間に,新しいプロジェクトのパイロットスタディを行う予定ですが,理論的背景についてまだ十分に(深く)理解できていないので,今週一週間は,Literature Reviewにあてることにしました.

 

 

今週はとりあえずこの本を一冊全部読み切ります.

 

 

Hyland, K., & Guinda, C. S. (2012). Stance and voice in written academic genres. Palgrave Macmillan. 

 

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どのチャプターも面白くて,二日目で,15チャプターのうち9チャプターを読破しました.

 

 

ただ,インプットされた内容を長期記憶の保持しておくことが得意ではありませんので(泣),きちんとメモを取り,ワードにもまとめておかなくてはいけません.

 

 

このように,自分の勉強のための時間を確保できること,それが許されている(推奨されている)職業に就けていること. 本当に有り難いことだと思います.

 

 

このような恩恵を受けていることを考えると,研究業績と社会貢献について,定期的に学内外から評価を受けることは当たり前ことなのでしょう.

 

 

このプロジェクトの成果は,まず口頭発表の形で,9月,11月,来年の2月に行うことが決まっています. 同時並行で,論文の形にもしていきます.

 

 

なんだか全然おもしろくないブログになってしまいました.

 

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新しい仕事,新しい出会い

 

今月から,学外で新しいプロジェクトに関わることになりました.

 

「学外で」ということで,言い方を変えると,全国各地の別の大学の先生方と一緒に仕事をする機会に恵まれた,ということになります.

 

これから,プロジェクトの終了予定時期まで,毎月定期的に会合の場を持ち,ディスカッションを重ねながら,目標のタスクを完成させていくことになります.

 

先週一週間は,第一回目の会合が行われました.

 

久しぶりに味わうなかなかの緊張感で臨んだ初日でしたが,研究者としても人間としても優れた先生方のおかげで,新しい仕事環境にもすぐに馴染むことができたと思います.

 

会議の使用言語は英語で,私自身は,正直なところまだ母語話者と全く同等レベルにはいかない時も多いのですが(汗),母語話者の先生方も私の発言に誠実に耳を傾けてくださるところも,チームの一員として受け入れてくださっていることを実感できて,本当にありがたかったです.

 

中でも,今回はチームリーダーの先生の有能さに刺激を受けた時間となりました.

 

有能さというのは,具体的に書き上げると,「チームをまとめるマネージメント能力」,「一人一人の委員に対する気配りの能力」,「何が問題なのかを瞬時に見極めて適切にフィードバックを出す論理的思考能力」,そして,「母語話者に引けととらないどころか母語話者を上回る英語運用能力」...といったところでしょうか.

 

何もかもが優れていて,会議が開催された先週の一週間は,仕事を進めながら,「この先生はすごいなー」とか「こんな先生になりたいなー」とか,その先生を見ながらただただ感心する毎日となりました.

 

ジェンダーの話を持ち出すのはよくないのかもしれませんが,同じ「日本人女性」であり,同じ「女性研究者」であることも,受けた刺激と憧れの度合いを強くしているのかもしれません.

 

素敵な出会いがあった一週間. 仕事は緊張感があり,なかなか思い通りにいかないこともありましたが,リーダーの先生のおかげで,来月の次の会合も自分なりに努力して前に進んでいこうというスイッチが入りました.

 

加えて,宿泊しているホテルで,地域ネコの出会いがあり,癒しの時間となりました. 窓をあけると,一瞬,東京都目黒区とは思えない昭和風の景色が目に飛び込んできました,にゃお.

 

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新しい時代

 

今日から,新しい時代「令和」が始まります.

 

令和元年の朝は,どこからともなくお琴の音が聞こえてきそうな,元旦の朝に似た厳かな雰囲気が漂っていました.

 

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今日は,頼まれていた論文の査読を終えるつもりでしたが,令和元年の始まりの日を机に向かって終えるのも,なんとなくもったいない気がして,途中で切り上げて好きな場所に行ってみることにしました.

 

ジョギングもかねて,苦楽園,夙川公園へ.

 

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4月は満開の桜で優しいピンク色につつまれていた夙川公園も,5月に入り,新緑がまぶしい爽やかな景色に変わっていました.

 

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新緑の景色を見ながら,これから新しい時代が始まるんだということを再確認し,気持ちがリセットされたような感覚になりました.

 

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そして,平成の30年間を改めて振り返りました.

 

私にとって「平成」の時代は,その大部分が留学も含めて学生生活だったこともありますが,「模索」の時間であったような気がします.

 

20代は,若さ故に何をやってもうまくいかなくてずっと悩んでいたし,

 

30代は,海外の大学院へ進むという長年の夢を実現できたけれど,自分の能力の低さを知り,先の見えない不安と毎日戦い,やはりずっと悩んでいたような気がします.

 

歯車が少しずつ安定して回り始めたのは,30代後半になってからでしょうか.

 

論文が国際誌に掲載されるようになり,科研費が採択されるようになり,大学でテニュアのポジションに就けるようになり,少しずつ財政的にも安定し始めたときには,もう40歳を超えていました.

 

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同い年の女性は,そのほとんどが家庭を持ち,子育てをしていて,そんな様子を見るにつれ,「自分はこんな生活でいいのか?」と自問自答してまた悩み始める...ということが平成の時代は度々ありましたが,今振り返ると,やはり,自分にはこの道しかなかったし,このような生き方しかできなかったのだと思います.

 

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夙川公園の新緑を見ながら,平成を振り返り,そして,令和という新しい時代に向けて気持ちを切り替える.今日はそんな一日となりました.

 

「時の流れに名前をつける」という発想は,諸外国ではそう多くない慣習のようですが,こんなふうに「振り返り」と「切り替え」ができるタイミングを与えてくれるという意味で,この発想はとても美しく素敵なもので,大事にする価値があるように思えてきました.

 

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今日から令和元年のスタート.

 

平成は,上にも書いたとおり模索の時代で,それ故に,自分のことばかりの生活でした.

 

新しい令和の時代は,少しは人のため,誰かを幸せにするために,何かできることがあればいいなと思いますし,そうできるよう努力したいなと思います.

 

このSatchyblogも,平成17年(2005年)から書き始め,かれこれ14年続けていることになります.

 

これからもよろしくお願いします.

 

 

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反省とリセット


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前回の更新は1月初旬だったけれど,気がついたら2ヶ月が経過していた. 


1月末に後期の授業が終わり,2月一週目に試験が終わり,成績入力が終わり,さあリサーチにとりかかろうと思ったら,東京出張が入り,東京から帰ってきたら,新学期のシラバスが出てないから早く出せと言われ(汗),シラバスを出したら翌日から入試業務が始まり,数日間の拘束の後やっと入試から解放されたと思ったら,再び東京出張が入り,東京から帰ってきたら,「インフルエンザで試験受けられませんでした」というたった1名の学生のために追試を行い(仕方ないのですが)...


というような日々で,気がついたら3月になっていたのだった.


同じ時期に,某ジャーナルのエディターから 投稿していた論文について "I regret to inform you that…"から始まるメールをいただいたりして(全文を読まなくても内容が分かってしまうというすごい威力をもったディスコースマーカー),大学業務もリサーチも「やっつけ仕事」状態になってしまっているかもしれないことを反省し,今日は気持ちを整理すべく,反省文執筆のために久しぶりにブログを更新した次第です.


4月から新学期が始まり,また忙しい毎日が始まってしまうので,3月は後3週間しかないけれど,その間だけでも,しっかりと悔いのないようリサーチをしなくてはいけない. 具体的には,リジェクトされた論文を書き直し,新しいプロジェクトのプロポーザルを書き上げるという二つの大きな仕事を終えなくてはいけない. 


リジェクトされた理由として,「あれも読めてない,これも読めてない」と,先行研究との関連性が見えてこない点を二人のreviewersから指摘された. 広い範囲を深く読み込めていない点は自覚していて(本当に大学院生時代はよかったなあ...と回顧主義的思考についついなってしまう),今一度初心に戻って先行研究レビューをすべく,昨日は久しぶりに論文8部ほどプリントアウトした. 一本ずつ丁寧に読み込むと,自分の論文に何が足りなかったのかが少しずつ見えてくる. このプロセスが大事なのでしょうね. 自分は,slow thinker, slow writerではあるのですが,やはりこつこつと前だけを見て続けていくしかないと思います.


今朝は,この5月に刊行予定の論文の校正について,Production Editorの方から最終チェックの依頼メールが届いた. 細かい表現について,より自然によりクリアになるように代替案を提案してくださっていた(たとえば,"ensure"は強過ぎるので "advocate for"にしては?とか,"a varying range of"のvaryingは何度も使われているので "a wide range of"にしては?とか).さらに,その代替案の後に,"Please confirm intended meaning is retained."(意図していた意味が変わってないか確認してください)という丁寧なメッセージが添えられていた. 恐らく同業者(大学の教員)だと思いますが,校正がものすごくプロフェッショナルで感銘を受けました. こんなふうに一つひとつの仕事を丁寧に進めていかなくてはいけない. 今朝のこの出来事で,改めて気持ちをリセットしました.

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Serendipity セレンディピティ

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冬休み最後のお休みの日.

お散歩がてら,最寄り駅の近くにある「Space R」という雑貨店に行ってきました.

この雑貨店には,オーナーさんがセレクトしたとってもかわいくて癒されるデザインのカレンダーが販売されているのですが,毎年1月を過ぎると,これらのカレンダーがすべて半額になるのです.

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今年もかわいいのを見つけました. 

今年の干支の亥の柄のカレンダー(写真右側)には "I want to meet the new me."(新しい自分と出会いたい?)と書いてあります. 

この英語は間違っていると思いますが(笑),これも含めてほっこりする癒しのカレンダーです.

1階でカレンダーを買う目的を達成したら帰る予定だったのですが,1階のレジの方が「2階にも見て行ってください」と言ってくれたので,階段を上がってみました. 2階に来たのは初めてだったのですが,衣類とか食器とか,またまたかわいい雑貨がたくさん.

暖かそうな靴下を見つけたので,買うことにしました. いろいろな色と柄があって,悩みに悩んだ結果,選ばれた靴下さん二足です.


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最近は,日本製のものも少なくなってきているので貴重だと思いました. 「はくひとおもい」のNISHIGUCHI KUTSUSHITAさんのものだそうです.

カレンダーと靴下を買ったら帰るつもりだったのですが,2階のレジの方が「よかったら3階も見てください,スタイリストさんたちによる蚤の市をやっているんですよ」と. 時間があったので,階段を上がってみました.

「蚤の市」って行ったことがなくて,なんとなくガラクタ市場みたいな印象を(何の根拠もなく)勝手に持っていたのですが,このSpacerの蚤の市は,センスに長けたスタイリストさんのお眼鏡に叶ったアイテムだけを並べているだけあって,まさにSerendipity(セレンディピティ,掘り出し物)の宝庫. ピカピカの新しさはないけれど,中古だからこその深み,そして「一品だけ」しかない重みが感じられて,まるで博物館に来たかのように,じっくりゆっくり一つ一つのアイテムを観察させていただきました.

お部屋の雰囲気に合いそうなきれいな木製の額とアートフラワー,「つれて帰って」と言われているような気がして購入.

自宅に帰って早速飾ってみました. 素敵!

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あとは,フランス製のガラスの器を. いつまでも見ていたくなるほどの美しさです. 


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雑貨店の1階だけで終わるつもりが,2階,そして3階と足を運んだことで,素敵な出会いがありました. 久しぶりにお買い物を楽しみました.

Serendipity (セレンディピティ)… 「思いがけない偶然から,目的としていなかったまったく新しい発見が得られること」という意味です. 「失敗したと思ったことや何気なくやったことが,思いがけなく良い結果を生むこと」という意味でも使われます.

昨年は,国際誌に出した論文が通らなかったりと,うまくいかないこともあったのですが,こうしたプロセスがいずれは良い結果につながっていきますように. Serendipity的な生産物となりますように. そのためには,あきらめないこと,止めないこと.

明日から仕事始め. がんばります.

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淀まず止まらず

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新しい年がスタートしました.


2019年.


元旦は,それまでの時間の流れをいったん止めて気持ちをリセットする日. 今日の朝は,年末に買っておいた石田ゆり子さんの本を読んで過ごしました.


「人生は小さなことの積み重ね」


「大切なのは日々の小さな努力と鍛錬の積み重ね」


「淀まず止まらず」


共感できることの多い文章にあふれた,とてもいい本でした.


そして,きれいなゆり子さんをお手本に,メークアップの勉強も.


早速影響を受けて,ESTEE LAUDERのお化粧品を通販のサイトでポチリ(はやっ). お化粧が楽しみになってきました.

「歳を重ねていく」ということをじっくりゆっくり楽しんでいきたいと思います.


本年もどうぞよろしくお願い致します.


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10年の重み

2018年も残すところ後一日となりました.

この時期は,一年間の出来事と自分の学びを振り返るタイミングとなっていますが,加えて,かれこれ13年間続けているこのSatchyblogは,「10年前の今頃の自分」にアクセスできる貴重なデータベースのようになっていて,現在だけでなくこの10年を振り返り,自分をリセットするタイミングともなっています.

今から10年前,2008年12月

忘却のかなたに消えそうになっていましたが,2008年12月は,私が2年半のコースワーク(Ph.D.の学生が必要な単位を揃えるために大学院の授業を履修する期間)を終え,Comprehensive Examに無事合格し,晴れて博士候補生(Ph.D. Candidate)となり,やっと博士論文研究を開始できる資格を得た時でした. そして,日本人EFL学習者からデータを取るために,博士論文を日本で書くことを決め,就職先を決め,帰国の準備を進めていた時期でもありました.

あれから10年.

本当にいろいろなことがありました. 博士論文研究はこの後およそ3年半かかって,2012年8月に博士号を取得. コースワークも入れると6年かけて博士号を取得したことになります. 

これだけの時間をかけて勉強したことは,今でも間違いなく自分の財産となっていると思います. 自分の強みだけではなく弱みも客観的に分析できているという意味で. 自分の領域を外れるとまだまだ知らないことはたくさんありますが,知らないことを「知らない」と堂々と言えるのは,「知っている」ことについては,ある程度誰にも負けていないという自信があるからなのだと思います. 

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この10年の間には,大学の移籍もありました. ハワイ大学から帰国後,2009年4月に就職した東京の大学では,博士論文研究のデータを取らせていただいたことに加えて,英語が専門でない学生にどのように英語を教えるか,English for Specific Purposes (ESP)のプログラムをどうデザインするか等,特に大学英語教育のカリキュラム開発について,本当にいろいろな勉強をさせていただきました. あと,動物や植物が好きな学生と触れ合う機会は自分にとってまたとない貴重な時間となりました. 英語がびっくりするくらいできなくても(笑),生き物が大好きな学生たちは動植物に関する知識がとにかく豊富で,とにかく他者に対して優しい. こんなに楽しい職場は,後にも先にも,ここだけだったのではないかと思えます.

2012年4月には,福岡にある大学に移籍しました. こちらに移籍できたのは,L2ライティングという研究内容に加えて,それまでの東京の大学でのカリキュラム開発の経験が大きかったと思います. ちょうど新カリキュラムを構築しようとしているタイミングでの移籍でしたので,カリキュラム開発委員会のメンバーに入れていただき,新任でありながらも,新しいカリキュラムの内容について自由に意見を述べる機会をいただくことができました. その結果,この大学での3年間は,しょっちゅうプロポーザル(予算をつけていただくための申請書)を書いていたような気がします. この経験を通して,読み手を引き付ける申請の書き方のコツを学ばせていただきました. 科研費申請の際にも大いに役立っていると思います. その他,この大学では,素晴らしい先生方,学生,そして職員の方々との出会いがありました. 新しいプロジェクトを始められたこと,初フルマラソンに出場して完走できたこと,福岡という不慣れな土地で孤独を感じずに楽しく毎日を過ごせたこと,これらの人々のサポートがなければ,どれも実現しなかったと思います.

そして,2016年10月. 故郷である神戸にあり,出身大学でもある現在の大学に移籍し,現在に至っています. こうして文字化してみると,この10年で経験したことすべてが自分の糧となり肥やしとなり,「一本の線」となって,現在の自分を形成していることに気づかされます.

移籍が3度目となり,それなりに経験値やものごとを見るモノサシが増えてきたためか,今年一年は,いろいろな場面で「なんでやねーん」と(心の中で)疑問に思ったり,「ちゃうやろー」と辛辣なツッコミを(心の中で)いれたりと,何かと目の前の現象に対して批判的になることが多かったように思います. でも,こうした現象は,程度の差はあれ,どの組織でも起きていること. いろいろあっても「まあしゃーない」と(心の中で)寛容な姿勢で着地ができるのも,この10年で観察したこと,経験したこと,学んだことが活きているからなのかもしれません. そして,やはり,いつもどんな時も支えてくれる人がいてくださることが大きい.

2018年12月. この10年とこの1年を振り返り,思いを文字化してみました. 頭の中の思考が整理され,忘却のかなたに消えそうになっていたことが蘇ってきて,気持ちをリセットしてまた新しい力が沸いてくる...やはり「文字化」は大切です. 最近忘れっぽくなっているので(年齢のせいでしょうか),「書き留めること」の大切さを肌で感じる毎日です.

来年の今頃はどんなことを文字化しているでしょうか. 毎日を大切に,感謝する気持ちを忘れず,いらいらせず(笑),新しい目標に向けて前進していきたいと思います.


 

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ちいさなしあわせに目を向けて


ついこの間,秋学期が始まったと思ったら,あっという間に8週間が過ぎて,今週は第3クオーターの期末試験でした.


時間の流れが本当に速く感じられて,なんとなく時の流れに身を任せて過ごしていたら,日々の出来事は全て忘却のかなたに消えていってしまいそうです.


何年後かに思い出した時に,「はて? 2018年はどう過ごしていたのだったかな...?」というふうになっていたら,なんだかとてももったいない気がします.


人間というのは,たいてい,つらかったことやいやだったことはずっと覚えていて,うれしかったことや幸せだったことはあまり覚えていないのだそうです. 


本当は,ちいさな幸せが日々起きていて,その積み重ねが大きな力になって,私たちは前に進むことができているのだと思います.  でも「小さなしあわせ」というのは,「大きなショック(つらかったことやいやだったこと)」に比べると,やはり記憶に残りにくいのかもしれません.


だから「書き留めておくこと」が大事になのかなと思います.  どんな小さなしあわせも忘れることがないように.


・一年間指導してきた研究生が大学院に合格できたこと.


・IELTSの個別指導をしていた法学部1年生のH君が,IELTSのライティングで5.5,リスニングで7.0を取って,留学プログラムに応募できるようになったこと.


・「先生の授業はためになるしおもしろいから好きです」と言ってくれた女子生徒がいたこと.


・"My favorite things" というテーマでプレゼンテーションをしてもらったら, "My favorite things: Satchy"と,私のことをトピックにしてくれた男子生徒がいたこと(ちょっとこわいが...).


・『ちいさい言語学者の冒険 ー子どもに学ぶことばの秘密』(広瀬友紀著)という本がおもしろくて,大学院の講義の内容のヒントをもらえたこと.


・カナダのTESL Ontarioという現地の先生向けのジャーナルに論文が掲載されたこと.


・バンクーバーの学会で出会った先生からメールをいただいて,「あなたの論文から新カリキュラムのアイデアをもらうことができた」というお言葉をもらえたこと.


・ブラジリア大学の先生による「LGBTと言語教育」という講義を聴く機会に恵まれ,「sexual preferencesは,生物学的に規定されているのではなく,社会的に構築されるものである」という新しい視点をもらったこと.


・前に勤務していた大学で教えていたカザフスタンからの留学生(学位をとって今は日本の大学で助教として働いている)から,カザフスタンの美味しいチョコレートを送ってもらったこと.


・ぐんまマラソン(10キロ)で自己ベストが出たこと.


・実家のネコちゃんの口内炎が治って元気になってくれたこと.

書き留めようとすると,次から次に,今月起きた「ちいさなしあわせ」が蘇ってきます.


自分にはこれがない,あれがない,とないことばかり嘆かずに,享受しているちいさなしあわせと,それを与えてくれている人たちに,日々感謝しなければと思います.

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RIMOWA

RIMOWAのスーツケースを買いました.


サルサ・デラックスの赤,63リットルです.


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若い頃から持つのが憧れだったRIMOWAのスーツケースです.


「RIMOWAが似合う大人になったら持とう」と思い続けていて,


でも,年齢的に大人になっても,なかなか手が出ずにいたのですが,


今年,120周年を迎えることを機に,RIMOWAがデザインを刷新し,これまでのデザインは2018年10月31日以降は手に入らなくなるとのこと(お店の方に聞いたところ,売れ残った古いデザインのRIMOWAは行き先のないまま倉庫に眠ることになるでしょう,とのこと). 


赤のサルサ・デラックスが長い間ずっと気になっていましたので,この10月が最後のチャンス!ということで,お店に駆け込んだのでした.


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自宅に届いたばかりの新しいピカピカのスーツケース.


この美しくスタイリッシュなフォームを見ていると,RIMOWAはもはや観賞用ではないか,使う用途で作られているものではないのではないか… という気にさえなってきます.


ですが,RIMOWAの愛用者の方々によりますと,


「RIMOWAは使えば使うほど味が深まるのだ.愛用による傷や凹みは本来デメリットになってしまいそうなものだが,RIMOWAの完成されたスーツケースは,それを味として昇華するポテンシャルを持っているのだ」(引用おわり)


そうです.


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ふーん.昇華のポテンシャル...なんだか楽しみです.


年々出張が増えてきているので,大切に,活用していきたいと思います.

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13 years

今週も学外での公務で東京です.


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4月にスタートした時は右も左も分からず,ここに来ることが憂鬱な時もありました. でも現在は,この場所に来ることが楽しみになってきています.

そのような変化があった理由は,ここが,自由な討論やアイデアの交換を通して,新しいものが産まれたり,問題が解決したりする生産的なプロセスが経験できる場所だからでしょうか. 時々,1+1が2じゃなくて3になるようなことがあって,「ああ,『対話的学習』ってこういうことなのか」ということを再確認したりしています. UHの大学院生の時は,正直ディスカッションがあまり好きではなかったけれど,アメリカ人の先生が「対話が大事」と常々おっしゃっていた理由が今になって(遅すぎ)分かったような気がします. 1人でできないことも,2人,3人になるとできることがある. 

私は,まだ修士号しか取得していない時に(幸運にも)大学の専任の仕事に就くことができました. 最初に就職した大学はここ東京にありました. 30代初めで一人で上京し,その時も,今の公務を始めたときと同じように右も左も分からず,標準語が話せず,関西風のオチが通じず,東京での暮らしを続けていくことに不安を感じたこともありました. それを乗り越えて今の自分があるのは、やはり、その時に出会った人々の支えがあったからだと思います. 中でも,同じ時期にその大学で助手をしていた同僚の存在は大きかった. 東京で初めてできた友人でもありました.

友人が旅立ったのは,残暑が秋風に変わり,虫の声が聞こえ始める9月のことでした. あれから13年が過ぎ,もしこの人が生きていたならば,現在はどんなに活躍していたことだろう,都内の景色を見ながらそんなことを思いました. 

与えられた時間に心から感謝し,それを価値あるものにしていかなければと思います.


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バンクーバー

8月一週目,学会出張で,カナダ,バンクーバーに行ってきました.

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学会会場は,Simon Fraser University (SFU)のダウンタウンにあるキャンパス.


そこから徒歩10分ほどの場所にあるPinnacle Hotel Harborfrontというホテルを手配し,滞在中は,ホテルと学会会場のSFUを往復する毎日を過ごしました. 


せっかく暑い日本を離れカナダに行きましたので,バンクーバーの夏をもっともっと満喫したかったのですが...(汗).


ですが,学会最終日だけ午前中で学会会場を出て,バンクーバーの街とブリティッシュコロンビア州の大自然を海から眺めるクルージングに参加してきました.


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海からバンクーバーの街と自然を眺めるという経験に加えて,「日差しは強いのだけど,風が涼しくて心地いい」という日本の夏ではちょっと考えられない貴重な経験ができたのがよかったです.


後は,個人的には,やはりカナダのサーモンは非常に美味しかった. 添えてあるマッシュポテトも.


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学会出張と書きながら,バンクーバー観光のお話からスタートしてしまいましたが,学会もいつも通り実り多い有意義な時間となりました.


自分の発表は,学会初日,しかも早朝の第一セッション(8:15スタート)というスロットでした. それもあってか,または,私自身の研究者としての知名度が低いこともあるのですが,聴きに来てくださった方の数がこれまでと比べて少なかったことが,やや残念ではありました. 


それにしても,学会発表というのはあっという間に終わってしまいますね. 相当な時間をかけて準備をしても発表時間はたった30分. そのうち話しているのはほんの20分くらい. なので,丁寧に準備をした時ほど終わった後の空虚感が大きいように思います. 今回も割と(かなり)丁寧に準備していったので,発表の後,「あっという間に終わってしまったなあ...」と一気にモチベーションが下がっていく感覚がありました.


でも,発表の後で,「あなたの発表から学ぶことが多かったのでスライドを送ってもらえませんか」というメールがスウェーデンから来たり,尊敬しているアメリカ人の先生がご発表の中で私の論文を引用してくれているのを目にしたり,マイナーな領域ではありながら同じテーマで研究をされているカナダの先生とお話できたりと,諸外国の先生方と"scholarly communication"が取れていると実感できる瞬間があると,「たった20分の発表」にも大きな意味があることを再確認できます.


なので,これからもこの「たった20分」のために,国際学会で発表し続けるのだろうと思います. でももっともっと人を集められるような研究者にならなくてはいけないし,もっともっと実力をつけなくてはいけませんが.


もう「失敗を成長の糧とする」というレベルのことを言える年齢ではなく,「結果がすべて」の年齢になっているから.

 
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記念撮影してきました. ハートのオブジェと...(結果がすべての年齢といいつつ).


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うずしお whirlpool

先日,鳴門のうずしおを見て来ました.


神戸からそう遠くない場所にありますが,本物の(ポスターの写真ではない,という意味で)鳴門のうずしお(Naruto Whirlpool)を見たのはこれが初めてです.

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何でも,紀伊水道と播磨灘のちょうど中間に位置するこの場所は,満潮と干潮という異質な波がぶつかり合う,世界でもまれに見る奇跡的な場所らしく,この異質な二つの波がぶつかり合うことによって,「うずしお」なるものが発生するらしいです(観覧船の中の解説ビデオで勉強しました).


「満潮」とか「干潮」とかいう単語が,すっかり自分の日常語彙から遠ざかっていましたので,はてどういう違いがあったのでしたっけ?という疑問が生じ,船の中でGoogle先生にアクセスしました. 月の引力と地球の遠心力の話が出てきて,うーむ...となりましたが,要するに


満潮 → high tide
干潮 → low tide


ということでした. 


英語の方がわかりやすい. 英語を勉強していてよかったと思った瞬間です.

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しかし,「うずしお」を表す "whirlpool"は,日本人泣かせの発音だと思います. 観覧船の中で,ぼそぼそと練習してみましたが,なかなか言えないです. 

しかし,最近は,母語話者が実際場面で,ある特定の単語をどのように発音し,どのように使っているかを確認できるYouGishという有益なウェブサイトがありまして,検索窓に単語をにインプットするだけで関連のビデオを集めてきてくれます.Amazing!

早速,観覧船の中でYouGishにアクセスして,whirlpoolの発音を確認してみました. 勉強になります.

というか,うずしおを見ずにwhirlpoolの発音を確認している変な大人...

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せっかく鳴門に来ましたので,港の市場で「海鮮丼」を注文してみました.

生シラスは,さながらホラー映画のようで苦手です(汗).

これ以外の部分は完食しました.

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もうすぐ学会で,whirlpoolの練習をしている場合ではないのですが,少しばかり息抜きになりました.

良い休日でした.

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だし


だしのしみた和食作りの奥深さを再認識し始めた今日この頃です.


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だしのちょっとした工夫で, 完成品の仕上がりにずいぶんと差が出るのがおもしろいなあと. 


普段は「かつおだし」が多いのですが, このようなページを見つけまして, これからだしについていろいろ勉強したいなと思い始めました. 


まだまだ知らないことばかり.  かなり偏った勉強しかしてこなかったから.


人生勉強ですね.

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なんだかなあという気持ち

本年度中に最低1本は科研費プロジェクト(3年のプロジェクトで現在は2年目に突入)の中間報告論文を出さなくてはいけないというプレッシャーとともに日々を過ごしていたのですが, ようやくアクセプトの連絡が届きまして, 「本年度中,最低一本」の目標は何とかクリアできそうで, ほんの少しだけプレッシャーから解放された日曜日です.


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昨年の9月頃から執筆開始 → 11月末に完成,投稿 → 今年4月初めに一度目のお返事(条件付きアクセプト, substantial revisionsを求められる) → 5月初旬に修正版+コメント対応リストを返送 → お返事を待ち続ける → 7月6日に "The reviewers recommend publication."というお返事をいただく → やれやれ.


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今回は,日本の研究者,教育者,その他関係の方々に読んでもらいたい内容だったので,投稿したのは国内のジャーナルです. 国際ジャーナルだと,投稿してからアクセプトされるまで,2年程かかることが多いので,それに比べると,今回は一年もかかっておらず(約7ヶ月)随分早いプロセスだと言えます. しかし,毎日感じるプレッシャーは,7ヶ月待とうと2年待とうと,その重さに変わりはなく,これから定年までこういう毎日を過ごしていかなければならない運命にあることを思うと,「なんだかなあ・・・」という気持ちにならないわけではありません. 

でも,「なんだかなあ・・・」=「やめたいなあ・・・」ではないことは自分で分かっていて,だからやっぱりこれからもリサーチを続けていくのだと思います. これまで分かっていなかったことが整理され,再考され,文字化され,国内外に発信されていくリサーチのプロセスは純粋に楽しいと思うからです.  「なんだかなあ・・・」という気持ちの複雑系の中に,自分の生き方がちりばめられているのかもしれません.  


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英文校正のSACDA025さん

現在進めているプロジェクトの中間報告として,すきま時間を利用して今年2月頃からコツコツと論文を書き進めていました.  今月初めにようやく完成.


英文校正をいつもお世話になっている業者に依頼.  同じ業者でも校正の仕方やその質には差があって,当たり外れがあるなあ...と思っていたところ,昨年とても丁寧に英文をチェックしてくれるエディターさんと出会いまして,最近はいつもその人を指名するようにしています. 接客の丁寧さが指名の多さにつながるというのはキャバ嬢さんだけじゃなくて,英文校正のエディターさんも同じであるらしい.  まいどおおきに.


いつも指名しているエディターさんは,本名が公開されていないから,「SACDA025」さんという源氏名…いえID番号で依頼をするようにしています. 先週返ってきた原稿がこちら.


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ものすごく細かいところまで直してくださって真っ赤になっている.


一応英語を教えているし,英語の専修教員免許状も持っていますので,正しい英文を書くことはできていると思うのですが,弱いのはやはり「文脈に合った巧みな表現」ということになるでしょうか. 表現については,やはり母語話者は強いなあと思うことが多いですね.  源氏名SACDA025さんにもいろいろと表現を直していただきました(だからキャバ嬢じゃないってば).


(サッチー作) ... the debate being reduced to "the longer the better" and "the more the better" argument...


(SACDA025さん作)... the debate being watered down to "the longer the better" and "the more the better" argument...


"be reduced to... "(...にまで減らされる)を"be watered down to..."(...にまで議論が薄められる)に直していただいたのですが,確かに,この文脈ではreduceよりwater downの方がしっくりきます. というか,water downって知っていたけど,自分で使ったことはありませんでした. なるほどこういうふうに使うのか!という新鮮な発見がありました.


英語の表現もさることながら,仕事の丁寧さやプロ意識の高さに関しても,SACDA025さんから学ばせていただいています.  自分もこんなふうに丁寧に,そして高い意識を持って仕事に取り組んでいかなくてはと.

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ルームフレグランス

研究室に,ルームフレグランスを置いてみました.


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ボトルの中に白い砂と貝殻が入っていて,


研究室は六甲の山の中にあるけれど,


ほんの一瞬だけ穏やかな海辺にいるような気持ちになれ...


るかなと思ったけど,そんな気持ちの余裕はありませんね(泣). ないんかい.


でも,とても甘くて優しいいい香りがして,何だか仕事がはかどります.


ルームフレグランスとかアロマってあまり興味がなかったけれど,こんないい香りに包まれて仕事ができるのだったら,もっと早くに使うべきだったかも.


なんだか人生半分損したような気持ち.


いくつになっても,新しいことを試してみることも大切ですね.

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