ちいさなしあわせに目を向けて


ついこの間,秋学期が始まったと思ったら,あっという間に8週間が過ぎて,今週は第3クオーターの期末試験でした.


時間の流れが本当に速く感じられて,なんとなく時の流れに身を任せて過ごしていたら,日々の出来事は全て忘却のかなたに消えていってしまいそうです.


何年後かに思い出した時に,「はて? 2018年はどう過ごしていたのだったかな...?」というふうになっていたら,なんだかとてももったいない気がします.


人間というのは,たいてい,つらかったことやいやだったことはずっと覚えていて,うれしかったことや幸せだったことはあまり覚えていないのだそうです. 


本当は,ちいさな幸せが日々起きていて,その積み重ねが大きな力になって,私たちは前に進むことができているのだと思います.  でも「小さなしあわせ」というのは,「大きなショック(つらかったことやいやだったこと)」に比べると,やはり記憶に残りにくいのかもしれません.


だから「書き留めておくこと」が大事になのかなと思います.  どんな小さなしあわせも忘れることがないように.


・一年間指導してきた研究生が大学院に合格できたこと.


・IELTSの個別指導をしていた法学部1年生のH君が,IELTSのライティングで5.5,リスニングで7.0を取って,留学プログラムに応募できるようになったこと.


・「先生の授業はためになるしおもしろいから好きです」と言ってくれた女子生徒がいたこと.


・"My favorite things" というテーマでプレゼンテーションをしてもらったら, "My favorite things: Satchy"と,私のことをトピックにしてくれた男子生徒がいたこと(ちょっとこわいが...).


・『ちいさい言語学者の冒険 ー子どもに学ぶことばの秘密』(広瀬友紀著)という本がおもしろくて,大学院の講義の内容のヒントをもらえたこと.


・カナダのTESL Ontarioという現地の先生向けのジャーナルに論文が掲載されたこと.


・バンクーバーの学会で出会った先生からメールをいただいて,「あなたの論文から新カリキュラムのアイデアをもらうことができた」というお言葉をもらえたこと.


・ブラジリア大学の先生による「LGBTと言語教育」という講義を聴く機会に恵まれ,「sexual preferencesは,生物学的に規定されているのではなく,社会的に構築されるものである」という新しい視点をもらったこと.


・前に勤務していた大学で教えていたカザフスタンからの留学生(学位をとって今は日本の大学で助教として働いている)から,カザフスタンの美味しいチョコレートを送ってもらったこと.


・ぐんまマラソン(10キロ)で自己ベストが出たこと.


・実家のネコちゃんの口内炎が治って元気になってくれたこと.

書き留めようとすると,次から次に,今月起きた「ちいさなしあわせ」が蘇ってきます.


自分にはこれがない,あれがない,とないことばかり嘆かずに,享受しているちいさなしあわせと,それを与えてくれている人たちに,日々感謝しなければと思います.

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RIMOWA

RIMOWAのスーツケースを買いました.


サルサ・デラックスの赤,63リットルです.


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若い頃から持つのが憧れだったRIMOWAのスーツケースです.


「RIMOWAが似合う大人になったら持とう」と思い続けていて,


でも,年齢的に大人になっても,なかなか手が出ずにいたのですが,


今年,120周年を迎えることを機に,RIMOWAがデザインを刷新し,これまでのデザインは2018年10月31日以降は手に入らなくなるとのこと(お店の方に聞いたところ,売れ残った古いデザインのRIMOWAは行き先のないまま倉庫に眠ることになるでしょう,とのこと). 


赤のサルサ・デラックスが長い間ずっと気になっていましたので,この10月が最後のチャンス!ということで,お店に駆け込んだのでした.


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自宅に届いたばかりの新しいピカピカのスーツケース.


この美しくスタイリッシュなフォームを見ていると,RIMOWAはもはや観賞用ではないか,使う用途で作られているものではないのではないか… という気にさえなってきます.


ですが,RIMOWAの愛用者の方々によりますと,


「RIMOWAは使えば使うほど味が深まるのだ.愛用による傷や凹みは本来デメリットになってしまいそうなものだが,RIMOWAの完成されたスーツケースは,それを味として昇華するポテンシャルを持っているのだ」(引用おわり)


そうです.


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ふーん.昇華のポテンシャル...なんだか楽しみです.


年々出張が増えてきているので,大切に,活用していきたいと思います.

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13 years

今週も学外での公務で東京です.


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4月にスタートした時は右も左も分からず,ここに来ることが憂鬱な時もありました. でも現在は,この場所に来ることが楽しみになってきています.

そのような変化があった理由は,ここが,自由な討論やアイデアの交換を通して,新しいものが産まれたり,問題が解決したりする生産的なプロセスが経験できる場所だからでしょうか. 時々,1+1が2じゃなくて3になるようなことがあって,「ああ,『対話的学習』ってこういうことなのか」ということを再確認したりしています. UHの大学院生の時は,正直ディスカッションがあまり好きではなかったけれど,アメリカ人の先生が「対話が大事」と常々おっしゃっていた理由が今になって(遅すぎ)分かったような気がします. 1人でできないことも,2人,3人になるとできることがある. 

私は,まだ修士号しか取得していない時に(幸運にも)大学の専任の仕事に就くことができました. 最初に就職した大学はここ東京にありました. 30代初めで一人で上京し,その時も,今の公務を始めたときと同じように右も左も分からず,標準語が話せず,関西風のオチが通じず,東京での暮らしを続けていくことに不安を感じたこともありました. それを乗り越えて今の自分があるのは、やはり、その時に出会った人々の支えがあったからだと思います. 中でも,同じ時期にその大学で助手をしていた同僚の存在は大きかった. 東京で初めてできた友人でもありました.

友人が旅立ったのは,残暑が秋風に変わり,虫の声が聞こえ始める9月のことでした. あれから13年が過ぎ,もしこの人が生きていたならば,現在はどんなに活躍していたことだろう,都内の景色を見ながらそんなことを思いました. 

与えられた時間に心から感謝し,それを価値あるものにしていかなければと思います.


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バンクーバー

8月一週目,学会出張で,カナダ,バンクーバーに行ってきました.

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学会会場は,Simon Fraser University (SFU)のダウンタウンにあるキャンパス.


そこから徒歩10分ほどの場所にあるPinnacle Hotel Harborfrontというホテルを手配し,滞在中は,ホテルと学会会場のSFUを往復する毎日を過ごしました. 


せっかく暑い日本を離れカナダに行きましたので,バンクーバーの夏をもっともっと満喫したかったのですが...(汗).


ですが,学会最終日だけ午前中で学会会場を出て,バンクーバーの街とブリティッシュコロンビア州の大自然を海から眺めるクルージングに参加してきました.


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海からバンクーバーの街と自然を眺めるという経験に加えて,「日差しは強いのだけど,風が涼しくて心地いい」という日本の夏ではちょっと考えられない貴重な経験ができたのがよかったです.


後は,個人的には,やはりカナダのサーモンは非常に美味しかった. 添えてあるマッシュポテトも.


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学会出張と書きながら,バンクーバー観光のお話からスタートしてしまいましたが,学会もいつも通り実り多い有意義な時間となりました.


自分の発表は,学会初日,しかも早朝の第一セッション(8:15スタート)というスロットでした. それもあってか,または,私自身の研究者としての知名度が低いこともあるのですが,聴きに来てくださった方の数がこれまでと比べて少なかったことが,やや残念ではありました. 


それにしても,学会発表というのはあっという間に終わってしまいますね. 相当な時間をかけて準備をしても発表時間はたった30分. そのうち話しているのはほんの20分くらい. なので,丁寧に準備をした時ほど終わった後の空虚感が大きいように思います. 今回も割と(かなり)丁寧に準備していったので,発表の後,「あっという間に終わってしまったなあ...」と一気にモチベーションが下がっていく感覚がありました.


でも,発表の後で,「あなたの発表から学ぶことが多かったのでスライドを送ってもらえませんか」というメールがスウェーデンから来たり,尊敬しているアメリカ人の先生がご発表の中で私の論文を引用してくれているのを目にしたり,マイナーな領域ではありながら同じテーマで研究をされているカナダの先生とお話できたりと,諸外国の先生方と"scholarly communication"が取れていると実感できる瞬間があると,「たった20分の発表」にも大きな意味があることを再確認できます.


なので,これからもこの「たった20分」のために,国際学会で発表し続けるのだろうと思います. でももっともっと人を集められるような研究者にならなくてはいけないし,もっともっと実力をつけなくてはいけませんが.


もう「失敗を成長の糧とする」というレベルのことを言える年齢ではなく,「結果がすべて」の年齢になっているから.

 
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記念撮影してきました. ハートのオブジェと...(結果がすべての年齢といいつつ).


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うずしお whirlpool

先日,鳴門のうずしおを見て来ました.


神戸からそう遠くない場所にありますが,本物の(ポスターの写真ではない,という意味で)鳴門のうずしお(Naruto Whirlpool)を見たのはこれが初めてです.

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何でも,紀伊水道と播磨灘のちょうど中間に位置するこの場所は,満潮と干潮という異質な波がぶつかり合う,世界でもまれに見る奇跡的な場所らしく,この異質な二つの波がぶつかり合うことによって,「うずしお」なるものが発生するらしいです(観覧船の中の解説ビデオで勉強しました).


「満潮」とか「干潮」とかいう単語が,すっかり自分の日常語彙から遠ざかっていましたので,はてどういう違いがあったのでしたっけ?という疑問が生じ,船の中でGoogle先生にアクセスしました. 月の引力と地球の遠心力の話が出てきて,うーむ...となりましたが,要するに


満潮 → high tide
干潮 → low tide


ということでした. 


英語の方がわかりやすい. 英語を勉強していてよかったと思った瞬間です.

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しかし,「うずしお」を表す "whirlpool"は,日本人泣かせの発音だと思います. 観覧船の中で,ぼそぼそと練習してみましたが,なかなか言えないです. 

しかし,最近は,母語話者が実際場面で,ある特定の単語をどのように発音し,どのように使っているかを確認できるYouGishという有益なウェブサイトがありまして,検索窓に単語をにインプットするだけで関連のビデオを集めてきてくれます.Amazing!

早速,観覧船の中でYouGishにアクセスして,whirlpoolの発音を確認してみました. 勉強になります.

というか,うずしおを見ずにwhirlpoolの発音を確認している変な大人...

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せっかく鳴門に来ましたので,港の市場で「海鮮丼」を注文してみました.

生シラスは,さながらホラー映画のようで苦手です(汗).

これ以外の部分は完食しました.

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もうすぐ学会で,whirlpoolの練習をしている場合ではないのですが,少しばかり息抜きになりました.

良い休日でした.

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だし


だしのしみた和食作りの奥深さを再認識し始めた今日この頃です.


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だしのちょっとした工夫で, 完成品の仕上がりにずいぶんと差が出るのがおもしろいなあと. 


普段は「かつおだし」が多いのですが, このようなページを見つけまして, これからだしについていろいろ勉強したいなと思い始めました. 


まだまだ知らないことばかり.  かなり偏った勉強しかしてこなかったから.


人生勉強ですね.

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なんだかなあという気持ち

本年度中に最低1本は科研費プロジェクト(3年のプロジェクトで現在は2年目に突入)の中間報告論文を出さなくてはいけないというプレッシャーとともに日々を過ごしていたのですが, ようやくアクセプトの連絡が届きまして, 「本年度中,最低一本」の目標は何とかクリアできそうで, ほんの少しだけプレッシャーから解放された日曜日です.


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昨年の9月頃から執筆開始 → 11月末に完成,投稿 → 今年4月初めに一度目のお返事(条件付きアクセプト, substantial revisionsを求められる) → 5月初旬に修正版+コメント対応リストを返送 → お返事を待ち続ける → 7月6日に "The reviewers recommend publication."というお返事をいただく → やれやれ.


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今回は,日本の研究者,教育者,その他関係の方々に読んでもらいたい内容だったので,投稿したのは国内のジャーナルです. 国際ジャーナルだと,投稿してからアクセプトされるまで,2年程かかることが多いので,それに比べると,今回は一年もかかっておらず(約7ヶ月)随分早いプロセスだと言えます. しかし,毎日感じるプレッシャーは,7ヶ月待とうと2年待とうと,その重さに変わりはなく,これから定年までこういう毎日を過ごしていかなければならない運命にあることを思うと,「なんだかなあ・・・」という気持ちにならないわけではありません. 

でも,「なんだかなあ・・・」=「やめたいなあ・・・」ではないことは自分で分かっていて,だからやっぱりこれからもリサーチを続けていくのだと思います. これまで分かっていなかったことが整理され,再考され,文字化され,国内外に発信されていくリサーチのプロセスは純粋に楽しいと思うからです.  「なんだかなあ・・・」という気持ちの複雑系の中に,自分の生き方がちりばめられているのかもしれません.  


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英文校正のSACDA025さん

現在進めているプロジェクトの中間報告として,すきま時間を利用して今年2月頃からコツコツと論文を書き進めていました.  今月初めにようやく完成.


英文校正をいつもお世話になっている業者に依頼.  同じ業者でも校正の仕方やその質には差があって,当たり外れがあるなあ...と思っていたところ,昨年とても丁寧に英文をチェックしてくれるエディターさんと出会いまして,最近はいつもその人を指名するようにしています. 接客の丁寧さが指名の多さにつながるというのはキャバ嬢さんだけじゃなくて,英文校正のエディターさんも同じであるらしい.  まいどおおきに.


いつも指名しているエディターさんは,本名が公開されていないから,「SACDA025」さんという源氏名…いえID番号で依頼をするようにしています. 先週返ってきた原稿がこちら.


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ものすごく細かいところまで直してくださって真っ赤になっている.


一応英語を教えているし,英語の専修教員免許状も持っていますので,正しい英文を書くことはできていると思うのですが,弱いのはやはり「文脈に合った巧みな表現」ということになるでしょうか. 表現については,やはり母語話者は強いなあと思うことが多いですね.  源氏名SACDA025さんにもいろいろと表現を直していただきました(だからキャバ嬢じゃないってば).


(サッチー作) ... the debate being reduced to "the longer the better" and "the more the better" argument...


(SACDA025さん作)... the debate being watered down to "the longer the better" and "the more the better" argument...


"be reduced to... "(...にまで減らされる)を"be watered down to..."(...にまで議論が薄められる)に直していただいたのですが,確かに,この文脈ではreduceよりwater downの方がしっくりきます. というか,water downって知っていたけど,自分で使ったことはありませんでした. なるほどこういうふうに使うのか!という新鮮な発見がありました.


英語の表現もさることながら,仕事の丁寧さやプロ意識の高さに関しても,SACDA025さんから学ばせていただいています.  自分もこんなふうに丁寧に,そして高い意識を持って仕事に取り組んでいかなくてはと.

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ルームフレグランス

研究室に,ルームフレグランスを置いてみました.


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ボトルの中に白い砂と貝殻が入っていて,


研究室は六甲の山の中にあるけれど,


ほんの一瞬だけ穏やかな海辺にいるような気持ちになれ...


るかなと思ったけど,そんな気持ちの余裕はありませんね(泣). ないんかい.


でも,とても甘くて優しいいい香りがして,何だか仕事がはかどります.


ルームフレグランスとかアロマってあまり興味がなかったけれど,こんないい香りに包まれて仕事ができるのだったら,もっと早くに使うべきだったかも.


なんだか人生半分損したような気持ち.


いくつになっても,新しいことを試してみることも大切ですね.

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徐々に

本年度4回目の会議で,週末から東京出張でした.

最初は右も左も分からなくてただ座っているだけの会議でしたが,回数を重ねるごとに,この会議の場での仕事の内容と進め方が分かってきて,少しずつですが,貢献できることも増えてきたように思います.

私の元々の静かで控えめな性格もありまして(自分で言っている)最初は意見を言うことも控えていたのですが,少しずつ,ディスカッションにも参加できるようになってきました. というか,思ったことがあれば積極的に言った方がいいんだなあということを感じました. 正しいか間違っているかということはあまり重要ではなく(その時は何が正しいかは誰も分からないわけだし),その意見を出発点として議論が成熟していくわけですので,そのきっかけを作るという意味でも,やはり意見を言うことは重要かなと. 

ハワイ大学で大学院生をしていた時も常々同じことを感じていたことを思い出しました. 日本の大学に就職してから,皆で意見を述べて議論を成熟させていくというこの感覚を失いつつあったのかもしれません. 意見を言わなくても,すでに上の立場の人が決めたシナリオ通りに決まっていくというのが日本的な会議の慣例でもありますので(個人の見解です). それに,みんな問題があることは分かっているけど,その問題を指摘したら「じゃあSatchyさんがやれば?」みたいになるから,みんなだまっている(個人の見解です),こういう文化にもすっかり慣れっこになってしまっていたのかもしれません. だから,東京でのこの会議の議論の進め方は,意思決定や問題解決のプロセスとして本来あるべき姿のような気がして,非常にすがすがしい気分です.

一回の会議は3〜4日間,朝から夜まで続きますので,会議終了後は,普段の仕事の後とは質の違う疲労感があります. なので,東京での滞在中,ささやかな楽しみを作ることも自己管理の上で大事になってきました. 会議のメンバーでお食事会に行くこともありますが,こちらに住んでいるお友達に会ったり,カフェ巡りをしたり,隙間時間で充電するようにしています.

この坂道は,特段珍しくもない普通の道なのですが,東京でのお気に入りの場所になりました. いつも滞在する小さなホテルにつながる小さな坂道. この会議の委員の任期が終わった数年後に見た時に,すごく懐かしい景色になりそうです.


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恵比寿にある「猿田彦珈琲」というお店のことを教えていただいたので,早速,行ってきました. というか,サルタヒコって一回聞いたら絶対に忘れないインパクトがあります. それに,英語母語話者泣かせの発音です(「サルタ」が「サリュータ!」になりそう.なんのこっちゃ).


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コーヒー豆をあれこれ物色していると,親切な女性の店員さんがやって来て,とても丁寧に豆のことを教えてくれました. 私が「神戸から来ました」といいますと,えらく感動してくださって,スイッチが入ったかのごとく,さらに丁寧な対応をしてくださいました. 外国人観光客になったきもち...



店員さん:「神戸ですか? 本当に素敵な街ですよね! えっと,昔,なんとかランドに行ったことがあります. えっと,なにランドだったかなあ...」


わたし:「ハーバーランドですか?」


店員さん:「ああ,そうです!ハーバーランドです!観覧車があって素敵なところでしたあ!」

というような会話も繰り広げられました. ハーバーランドしか行かなかったのかなあ...というあたりが気になりましたが(最初は「なんとかランド」って言ってたけど),神戸のことを褒めていただいて(観覧車のことしか言ってなかったけど),とても気持ちのいい接客をしていただきました. 


その女性店員さんがとてもかわいい方だったのと,神戸のことを褒めてくれたこともあって(ハーバーランドの「ランド」しか覚えてなかったけど),EBISUブレンドとSARUTAHIKOフレンチとドリップパックを購入. 新しい豆を買うときは,独特のワクワク感があります.


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今月は,またもう一度,会議があって東京です. 


次回も貢献できるようにがんばります. 


それと,ささやかな新しい楽しみ方を見つけることもほんの少しだけ.

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書き手を育てるということ

本学は,クオーター制(4学期制)を導入しているので,今週が第1クオーターの最終週になります.


担当している学部生向けのプロジェクト型英語授業は,例年と少し違うタスクを設定してみました.


「自分の出身地を紹介するパンフレットを作る(Creating Your Hometown Travel Brochure)」


というものです.


例年,ややお固めのジャンルであるアーギュメンタティブ・エッセイを書くことを主なタスクにしていたのですが,書き手である学生本人があまり楽しそうにしていなかったこと,そして,オーラルプレゼンも,何か「やらされている感」が否めない,なんか暗ーーい雰囲気になりがちであることが気になっていました. もちろん,こうしたエッセイを書く力の育成も大学英語教育の大事な目標ではあるのですが,もっと書くこと自体を楽しめるタスク,言い換えると,「先生に言われたからやってる」ではなくて,純粋に「誰かに聞いてほしい」,「読んでもらいたい」という気持ちになるような「実世界型タスク」を経験することも大事なんじゃないか...と模索する日々が続いていました. そんな中,行き着いたのがこのパンフレット作成プロジェクトでした. 

そして,今回,もう一つ,自分にとって新たな試みだったのは,「型やフォーマットをあえて教えない」ということでした. 教員の私から学生に伝えたのは,「パンフレットの読み手は,あなたの出身地のことをほとんど知らない」ということ. そして,「その人たちがあなたの出身地に行ってみたくなるようなパンフレットを作ってほしい」ということ. この二点でした. あとは,学生一人ひとりの個性とセンス,そして「読み手意識」(←個人的にはこれが一番大事じゃないかと思っている)に委ね,どんなものが出来上がってくるかを見てみよう...というものです.

その結果がこちら. 今日みんなが書いてきたパンフレット(一部)です.


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学生一人ひとりの思いが詰まった,そして一人ひとりの個性が伝わってくる素敵なパンフレットが仕上がっていました.  


ハサミでデザインを工夫したり,糊ではりつけて小冊子風にしてみたり,こちらから何も言わなくても,これだけの作品ができあがったことにまず感動しました. 英文そのものだけでなく,こうしたビジュアルデザインも,ライティングを通したコミュニケーションでは非常に重要な要素になります.


オーラル・プレゼンも,いつになく話す方も聞く方も楽しそうにしていて,誰一人眠っておらず,教室に一体感が生まれているように見えました. 


「自分が書きたいと思うもの」,「誰かに読んでもらいたいという気持ちになるもの」 


こうしたトピックを選ぶことが本当はとても大事なことなのでしょうね. アカデミック・イングリッシュにこだわることで,「良い書き手」が育たなくなっているのだとしたら,改善の余地があるのかもしれません.  


そして,18歳や19歳の若者は,大人が思っている以上に高いポテンシャルを持っているということ. それを伸ばす機会を作るのが教員の役割であるということ.


今日はそんなことを考える一日になりました.

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京都で


今日は同志社大学で開催された某学会で講演をさせていただきました.

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ご参加くださる先生方からのご要望もあり,講演は,ジャンル分析やESPコーパスのお話を中心にしました. 実際にCasualConcを使って頻度や言語的特徴を確認する実演も取り入れつつ,ジャンル分析の実際とその意味や重要性についてお話させていただきました.

今回は異分野の先生方が対象でしたので,先生方にとっても新しい学びがあったようで,とても喜んでいただき,所属する学会ではなかなか味わえない達成感と充実感がありました. やはり,なんというか,誰かに必要とされていて,自分の仕事が誰かの役に立っているのかもしれないと実感できる瞬間ほど,しあわせな瞬間はないですね. いろいろと大変なこともありますが,この瞬間があるから,大学の仕事を続けていられるのだろうなと思います.

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それにしても会場の同志社大学のキャンパスが美しくて圧倒されてしまいました. 同じ関西圏なのにこの違い. 明日,六甲山のふもとにある自分の職場に行ったら,きっとガクゼンとすることでしょう(イノシシとカメムシがたくさんいるよ!)

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せっかく京都に来たので,講演の後,ずっと行ってみたかった北山にあるコーヒー豆のお店に行ってみたけど,休業でした. カモーン.


ですが,また次の楽しみができました. 


日曜日,京都で素敵な時間を過ごすことができました.

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外に出てみること

いろいろな仕事がたまっているのに,明日の「質的研究法」の授業の準備で一日が終わっていく...


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質的研究を深く理解するために,授業の論文は,自分の専門の第二言語習得を超えて,広く,社会政策,教育政策など政策系のものを扱っていますが,読み始めると,政策系ならではの深さと緻密さがあり,すごく面白くて思いのほかハマってしまう.


中でも下記の論文は,北米で動いている "Merit Promotion Policies"が教育現場に与えている影響について,生徒と教員へのインタビューを通して浮き彫りにしたもので,定量的調査だけでは見えない「多元的なリアリティ」について描写しており,内容もさることながら,その分析手法も非常に勉強になりました.



Anagnostopoulos, D. (2006). “Real Students”and “True Demotes”: Ending Social Promotion and the Moral Ordering of Urban High Schools. American Educational Research Journal, 43, 5-42.


著者の先生のお名前が読めない!!(泣)けど,


自分の専門の「外」に出て,ふだんほとんど手に取ることのない領域のジャーナルを開いてみることで,世の中には,いろいろなモノの見方や切り口があるのだなあ...ということに改めて気づかされますし,それを通して,自分の専門領域に不足している(かもしれない)ものに思いを馳せる機会にもなっています.


明日は,名前が読めないAnagnostopoulos先生の上記の論文を使い,「コーディングの手法」について院生のみなさんに理解を深めてもらいたいと思います.


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最終日

今週も会議で都内のこの場所に来ていました.


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五日間,朝から晩まで拘束される,なかなか濃厚な会議でしたが,無事に終了.


緊張から解き放たれて,学会発表が終わった時に感じるのと同じような解放感でいっぱいになりました.


ただ,学会発表が終わった時のような達成感がないのが残念ではあります.


会議はディスカッションが中心で,他の先生方との意見交換を通してタスクを達成していくのですが,自分は学生の頃からこのようなタスクが決して得意ではありません. 教員になった今でもそれが克服できたとは言えないことが自分でよく分かっていて,そういう自分を変えなくてはいけないという気持ちからこの仕事を引き受けたのですが,やはり苦手分野を克服するというのはなかなか難しい. 自分の力不足を感じる五日間となりました.


学生には,ディスカッションスキルが大事だと言って授業でも積極的にディスカッションをさせているのに,おまえはどうやねん!って自分で自分にツッコミをいれなくてはいけません.  本当に,「先生」なんて所詮「きている人」にしか過ぎなくて,ロールモデルになるには,学生とともに学んでいく姿勢を持ち続けることしかないのかなと思います. 自分の場合はですが,

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ほとんど貢献できず,使えね〜〜人で終わってしまったのですが,そのわりに疲労感はすごくて,新幹線に乗る元気もなく,もう一日東京に滞在してから帰ることにしました. 会議中は,国家公務員対象の比較的お安めの(そして,超狭い)ホテルに滞在していたのですが,土曜の夜に都内の少しだけ良いホテルに移動しました.

渋谷ヒカリエにある「d47」という和食のお店で,アジフライ定食を食べる大人.  大学の食堂でよく見かけるおなかを空かせた男子大学生みたいです.


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渋谷Cocotiの中にある「347」というカフェラウンジにも行ってみました.  (d47とか347とかお店に数字いれるのが流行っているみたいですね)

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こういうふうになりたいな,こんなふうに仕事に取り組める人になりたいなと思える人が近くにいてくれることも大きな支えとなっています. 自分は何もできないけど,無力ではないと思うので,とにかく逃げずに努力し続けるしかありません.

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得たもの

今日は大学の創立記念日です.


今朝はエアロプレスでコーヒーを淹れてみました.


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空気の力を利用して,圧力をかけて短時間でコーヒーを抽出するので,豆の良い部分だけが落ちてきてくれる感じ. あっさり,すっきりした味わいになります. 


ハンドドリップで淹れた時とでは,同じコーヒー豆でも全然違う味になるのも面白い.


コーヒーを通していろいろな新しい世界に触れられている気がします. 


神戸に帰ってきて,この一年で得た財産の一つです.


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明日から会議で,しばらく東京で仕事です.

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Mt. Rainierのエスプレッソ

朝出勤すると研究室でコーヒーを淹れるのが日課になっているのですが,季節が夏に向かうこの時期からは,朝はMt. Rainierのアイスエスプレッソに移行します.


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学生の頃からこのMt. Rainierのアイスコーヒーのファンで,若いときは,カフェラッテを好んで飲んでいました. しかし,大人になった現在は,より苦みを求めるようになり,数年前からエスプレッソに完全移行しました.


そうこうしていると,より苦みと濃厚さを実現した「ディープ・エスプレッソ」なるものが登場し,最近はこちらに徐々に移行しつつあります.  しかしながら,ややお高めであるため,しがない国立大学の教員にとってディープエスプレッソへの完全移行は,なかなか勇気のいることではあります. 


ホームページを改めて見て知ったのですが,このディープ・エスプレッソは,あの「ダテーラ農園」で育てられた高品種のアラビカ種のみを使っているそうで,美味しさの原点はダテーラ農園にあったのだということを知りました. そう考えますと,毎朝170円の出費はむしろコストパフォーマンスが良いということになり,完全移行を考えてもいいのかもしれません.   というか,「ダテーラ農園」ってどこ? 


しかしながら,普段何気なくいただくコーヒーも,もともとは農園で育てられた豆であって,その豆には生産者の方々の思いが詰まっていて,それがたまたま今自分のところに辿り着いているのだと思うと,一口一口を大切に味わいたいなあ... という気持ちになりますし,その出会いの偶然性に奇跡的なものを感じさえします. たとえ,ダテーラ農園のことを知らなかったとしても(知らんのかい). コーヒーを自分で淹れるようになってからは,こんなふうに生産農園や生産者の方々のことにも思いを馳せるようになりました.


今日は会議日でちょっぴり疲れましたが,ダテーラ農園の厳選された豆で作られたアイスエスプレッソで力をもらえました. ダテーラ農園に感謝しなくては(知らんくせに).

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青い空,青い海

東京から友人が会いに来てくれたので,「兵庫のハワイ」と呼ばれている場所を案内してきました. 


...といっても,友人に運転させている人(汗). 


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どこまでも続く青い海と青い空.すがすがしい緑.


大学院留学していたハワイと重ねる景色ばかり.  10年前,博士号取得を目指してハワイ大学に留学し,同じ景色を目にしながら先の見えない将来に毎日不安を感じていたことを思い出しました.


でも,「先が見えないこと」って「夢を見られること」でもあるから最高にぜいたくなことなんですよね. 


あれから10年が過ぎた今,なんとなく先が見えて先が分かるようになってきているけれど,兵庫のハワイで青い海と青い空を見ながら,いくつになっても「こうなりたい」「こうしたい」という夢は持ち続けていたいなと思いました.

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コーヒー

GREENSのコーヒー豆を買ってきました.


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最近,コーヒー豆を自分で挽くところから始める丁寧なコーヒーの淹れ方を教えていただいて,コーヒーの奥深さに魅了されています.


一杯分10グラムを計ってコーヒー豆を挽き,ドリッパーにペーパーをぴったりとセットし,そこに挽いたコーヒーを入れ,お湯を注ぎ,蒸らすために30秒ほど待ち,蒸らしが終わったら「の」の字型にお湯を注ぎ...という一連のプロセスは,ある程度の時間がかかりますが,時間をかけて丁寧に淹れたコーヒーは,やっぱり美味しいし,深い.


新鮮なコーヒー豆ほど,お湯を注いだときにブクブクと泡が膨らみます. この「ブクブク」を見ている時間が至福のひとときになっています. 


同じコーヒー豆を使っても,蒸らし方や注ぐ湯量,液面の高さで味が全然違う. この奥深さは, 第二言語習得の個人差と似ている気がします. ハンドドリップは,簡単なようで実はとても難しくて,最初のころは泡の「ブクブク」もなかなかできなかった. 何でも練習と経験の積み重ねが必要なのですね.


普段忘れがちな大事なことにコーヒー豆を通して気づかせてもらえたように思います. そのことにお礼を言いたい.


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新しい季節


今月は出張が多くて土日も仕事という日が多かったのですが,今日は久しぶりに何もないゆったりした日曜日でした.


マンションから景色をゆっくり眺める余裕もなかったのですが,久しぶりに外を見ると,裏の山が若葉のみずみずしい緑であふれていたり,空の色がはっとするような鮮やかな青色になって,向こうに広がる大阪湾の景色がよりダイナミックなものに見えたりして,時々心にぽっかり穴があいたような気持ちになって,時間が止まってしまったような感覚になることがある中で,それでも時間は確実に流れていて,新しい季節が訪れようとしているのだなと改めて感じました.

海と山が見えるこの場所で生活を始めて1年半. 神戸に転居し,環境が変わって毎日が新しい経験だったからかもっと長い年月が流れたような気がしますが,まだ1年半. 時間ばかりが過ぎて,いつの間にか朝がやって来る. 空を見上げることも忘れてしまいがちな毎日でしたが,海と山が見えるこんなにいい環境で毎日を暮らせることに感謝しないのはもったいないな...と思いました.


今日見えた景色を写真におさめておくことにしました.

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連休ですが,明後日は,共通教育のオムニバス形式(複数の講師が毎週交代で講義を担当する)の講義を担当することになっています. しかしながら,授業名が「XX大学の研究の最前線」という,私のようなヘナチョコ研究者に似合わないネーミングであり,今から恐怖におののいております. しかも,これまで「重力波はなぜ面白いのか」(理学部の先生),「世界に広がる河川流画像解析技術の開発」(工学部の先生)といった,まさに「研究の最前線」的な授業が続いた翌週がわたくしという不運きわまりない順序です. しかし,理系だけではなく文系でもこんなに面白いリサーチがあるんですよということが少しでも伝わるような「最前線」の講義になるよう,最大限に努力したいと思います. 
 

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無限の探求

今学期,大学院の演習で,「質的研究法 (Qualitative Research Methods)」を担当することになりました.


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質的研究の実践の経験はありますが,学生向けに講義を担当するのはこれが初めてなので,15週間の授業プランとシラバスから,講義のスライドやワークシートにいたるまで,すべてゼロからのスタートです.

毎週かなりの量のリーディングを課しているのですが,それでも学びたいという熱意のある院生が4人履修してくれることになりました(初回のオリエンテーションはもっとたくさんいたように思いますが...).学生の国籍は,日本,中国,アメリカ,モーリタニアと多国籍で,授業はほぼ英語で進めることになりました. 

学生にリーディングを課したということは,当然のことながら教員の私もそれを読んでいかないといけないのですが,加えて講義スライド作る作業もあり,3週目にしてすでにヒーヒー言っております(泣).


でも,研究方法の理論的枠組みの本や論文を改めてじっくり読み返しながら(大学院生の時以来かもしれない),再発見したり再確認したりすることが多く,非常に良い勉強になっています.


勉強というのは果てしのない探求だなあとしみじみ思います.「大学教員になる」という運をつかむことには成功したけれど,ほんのスタートラインに立っただけのこと. 知識は増えても,本を読む度に自分がいかに知らないかを痛感させられるし,研究歴や教育歴が増えても,今でもやっぱり悩み,もがき,苦しんでいます. でも,最終的な答えが出るか出ないかわからない無限の探求であるからこそ,続ける意味があって,だからこそ,大学とか大学院といった場所があるのかもしれないな,と最近そんなことを思います. この無限の探求の前では大家も初心者もなく,教員は「こうしなさい」と決めつけたり一つの答えを教えるのではなく,「こういう状況だったらどうする?」と問いかけ,一緒に考える,あるいは「取り組み方」を伝える,教員にできることはここまでではないかなと. でも,これは一つの答えを教えることより,とても難しいことではあります.


勉強や研究が果てしのない探求であることと同様に,一人ひとりの生活の中にも,どうにもならないもの,どうしようもできないことってあると思います. それに打ちのめされる体験を反芻しつつ,それでもその中に一条の光を見つけだそうとすることが,与えられた人生を生き抜くということなのかもしれません. 暗黒時代が長く続いても,時間はかかっても,いつの日か一条の光を見つけ出せる日が訪れて,そのときに自分の余白というか糊代が拡がっていればいいなあと.


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